Aさんは勉強熱心な人。コーチング理論などを応用し「君はこのタイプだからこのように行動して」と指示を出していた。
それが間違っているわけではない。部下と関係ができないうちに指示を出す。これが問題の本質だったのだ。
まずは部下の本心を聞き取るようにする。それから始めるべき。早とちりをしてはならない。
これは営業で例えるとよく理解できる。お客様と話がうまく進まないとする。その理由をこのように考える。
「この客は価格に不満があるな」
「この人は商品の理解が足りないのかもしれない」
しかし、実際はこのようなことではない。
たとえば「価格が高い」と言っていたお客様、実は「予算を出す理由が社内で弱い」ということもある。
別のケースでは、「機能に納得していない」と思われた顧客が、本当に困っていたのは「上司を納得させる資料が足りないこと」ということだったりする。
ようするに、表に出ている言葉は氷山の一角に過ぎない。問題の本質はもっと別のこと。しかも相手自身も気づいていないこともある。
だからこそ、営業で成果を出す人ほど“質問力”に優れている。
いろいろな角度から質問することで見えてくるもの。
ポイントは“なにか引っかかる”という部分に深く切り込むということ。
そうして本音に辿り着いたとき営業で結果は出る。また人はあなたのために動いてくれるのだ。
基本原則として“部下がやるべきことは、こちらが決めるのではない”ということ。
コンサルティングでも営業でも「こうすればいい」とアドバイスするのは簡単。
しかしそれではーーー(『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』2025年5月30日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)
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