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習近平が音楽までをも“汚染”。中国が東京国際合唱コンクールで台湾につけたイチャモンと政治的干渉をはねつけた日本

国際社会のあらゆるシーンで繰り返される中国による台湾への嫌がらせ。圧倒的な国力を背景にした中国政府の要求を受け入れてしまう国も多々ありますが、日本には彼らの政治的干渉を突っぱねる気概ある団体も存在しています。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、先日開催された東京国際合唱コンクールで中国が台湾にかけてきた圧力の内容と、台湾でも話題となった主催者サイドの「粋なはからい」を紹介。その上で、習近平政権に対する「皮肉な提言」を記しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:【中国】日本で中国が台湾合唱団に嫌がらせするも、逆効果に

ますます深まる日台の絆。日本で中国が台湾合唱団に嫌がらせするも逆効果に

東京合唱大賽 中國伸黒手矮化台灣 駐日代表處譴責(東京合唱コンクール、中国の魔の手が台湾を矮小化、駐日代表処が非難)

7月25日~27日に開催された第7回東京国際合唱コンクールで、参加した台湾の8つの合唱団が中国側の政治的干渉を受け、国旗や参加団体名の変更を余儀なくされました。

中国側は主催者に対して台湾の国旗撤去と、参加団体名を「台湾」から「チャイニーズ・タイペイ」に変更するよう要求、26日の夜にそのような知らせを受けた台湾の駐日代表処は合唱団と一緒に来日した議員と一緒に主催者側と交渉しました。

また、「日華議員懇談会」の会長である自民党の衆議院議員・古屋圭司氏も台湾側に立って声を上げましたが、結局、主催者側は台湾側と協議の末に「チャイニーズ・タイペイ」に変える承諾を得たうえ、すべての参加国の国旗を掲揚しないことになったそうです。

中国の合唱団による同様の抗議は例年行われていたそうですが、今回は一部の中国合唱団が強硬に主張し、出場辞退も想定される状況だったといいます。産経新聞の記事によれば、東京国際合唱機構の担当者は、中国側の対応について「環境が整わないと辞退せざるを得ない状況だった」と振り返っています。

台湾合唱団の表記、中国団の要請で「チャイニーズ・タイペイ」に 苦渋の対応も賞状には…

中央通信社(CNA)の報道によると、実際の大会で司会者は紹介の際に何度も「台湾」という名称を登場させただけでなく、駐日代表処の要請により、競技の冒頭で「この競技は政治とは無関係であり、紹介の際に国名や地域名を使用することに政治的な意味合いはない」ことを強調し、観客の理解を求めたそうです。

そして、このような中国側の嫌がらせにもかかわらず、大会で「台湾」コールが止むことはなかったそうです。台湾の団体が登場するたびに、台湾コールが湧き上がったといいます。

さらには、中国からのさまざまな圧力を跳ね返し、南部・高雄市の「ニーブーン合唱団」がフォルクロア(民族音楽)部門で、台北市の「八角塔男声合唱団」が同声合唱部門でそれぞれ部門1位に輝くことができました。

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主催者は「TAIWAN」と表記された賞状を合唱団に授与

そして主催者側は、「TAIWAN」と表記された賞状を、「CHINESE TAIPEI」のものに加えて合唱団に授与したそうです。粋なはからいが、台湾でも話題になっています。

台湾の合唱団、東京国際合唱コンで金賞 主催者が「TAIWAN」表記の賞状も授与

駐日代表処は、

音楽は国境を越え、世界中のすべての人々が楽しむことができる芸術である。過去6年間、私たちの参加団体は「台湾」の名の下にこのイベントに参加することができたが、今年は中国側が政治的干渉にまで踏み込み、音楽を汚染し、台湾の人々の感情を傷つけており、代表処はこの卑劣な行為を非難する。

というコメントを出しています。

また、駐日代表の李逸洋は、

台湾と日本の人々の相互の情緒的友好度は88%だが、日本人の中国に対する印象の悪さは90%近くあり、日本の「防衛白書」は中国の軍事的膨張と侵略を日本の最大の戦略的課題としている。

台湾と中国の違いを理解しているのは日本国民である。中国が残忍な政治戦術を用い、台湾の名の下に台湾合唱団の参戦を抑圧することは、日本国民の憤りを呼び起こし、事態を悪化させる可能性が高く、逆効果であり、中国自身の欠点を露呈することになる。

と述べました。李氏はまた、「台湾はその高い技術、自由と民主主義により、世界で最も人気のある国のひとつとなり、徐々に世界から注目され、評価されている」と強調しました。

中国が嫌がらせをすればするほど、日台の絆はより強固になっていきます。そのことをいい加減、中国は理解すべきです。

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