甲子園出場辞退の広陵高校など氷山の一角。全国大会の常連部活で暴行事件やいじめが多発する構造的な問題

 

広陵高校は外部調査委員会を立ち上げ、全問題を調査し県に報告すべき

広陵高校は外部調査委員会を立ち上げ、全問題を調査し県に報告すべきだろう。そうでなければ、無関係の生徒まで問題に巻き込まれることになる。

実際、甲子園大会の応援スタンドは野球部関係者のみで、チアリーダーや吹奏楽部は参加しておらず、静かだという(編集部註:出場辞退発表前に行われた7日の対旭川志峯戦)。

不参加には大きな大会が控えているという理由を取ってつけても、事実上参加しなかったことは正解なのだ。甲子園大会は公共放送で放送されるし、スタンドにもカメラがたくさんあるわけで、問題とは無関係の生徒が撮影されてしまうからだ。

これは可能性ではなく、いれば確実に撮影される。

1件出てきて、別件も出てきて、さらに無数の報告がマスコミにタレこまれている今、もはや待ったなしで、問題対応をしなければならないだろう。

そして何よりも、被害生徒は転校せざるを得なくなったわけだ。これについて、あらゆる面で、加害者も学校も責任を取っていくべきだろう。

編集後記

問題が報道され、記事を作成しているうちに続報が相次ぎ、どうなっているんだとさすがに驚きましたが、関係者などに話を聞くと、まだまだトラブルがあるとのことで、そもそもでこれまで隠ぺいしていただけなのだと思いました。

私は連帯責任という風習があまり好きではありません。ちなみに野球は好きでもなければ嫌いでもない程度です。甲子園大会の中継はまず観ません。それでも、甲子園を目指して日々練習している球児をみれば、一部の事件を起こす部員らのせいで、出場が停止になってそれまでの努力が無駄になるというのは、あまりに理不尽ではないかと思うのです。

まあ、連帯責任にすれば、指導はしやすいかもしれませんが、甲子園大会はプロへの登竜門でもあるわけですから、無関係の生徒にはチャンスがあって良いのではないかと思います。あくまで私の考えに過ぎません。

甲子園好きの友人は、今回は広陵の件があってずいぶん冷めると言っていました。何か汚された気がして、どうにもモヤモヤするそうです。同様に考える人もいるかもしれませんね。

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