参政党が推して自民党が検討する「国旗損壊罪」が日本を滅ぼしかねないリアルな理由

 

十分にあり得る「論議にポピュリズムが侵入する」という要素

勿論、この論議にはポピュリズムが侵入する要素は十分にあり、誰も信じられず、何にも属さない中で、孤立した個人が依拠するものは国家だけになる、そんな中での次のような主張として出てきそうです。

国旗損壊の自由を認める、そこまで自分が国家より偉いという種類の人からは、国家だけが帰属や依拠の対象になっている自分たちは虫けらにみえるのだろうな、的な批判はあり得ます。

そこで問われるのが、リベラルが困窮者、雇用に苦しむ世代や個人に寄り添っているかどうかです。

国旗損壊を罪に問わない自由という概念が、高学歴者、富裕層の特権であるだけでなく、それに反対する困窮層を叩くという構図になってしまっては、その延長には、何の自由も描けない社会が待っているだけです。

この部分を乗り越えながら、やはり究極の自由を守るという議論をしていかねばならないと思っています。

※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2025年11月11日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。メイン・コンテンツ「USAレポート」の「アメリカ地方選の結果を分析する」や今週の論点「軍歌『海ゆかば』はキャンセルでもいいという件」、人気連載「フラッシュバック80」もすぐに読めます。

この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ

初月無料で読む


初月無料購読ですぐ読める! 11月配信済みバックナンバー

※2025年11月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、11月分のメルマガがすぐにすべて届きます。
2025年11月配信分
  • 【Vol.612】冷泉彰彦のプリンストン通信  『アメリカ地方選の結果を分析』(11/11)
  • 【Vol.611】冷泉彰彦のプリンストン通信  『選択肢の壊れたアメリカ』(11/4)

いますぐ初月無料購読!

image by: Shutterstock.com

冷泉彰彦この著者の記事一覧

東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 冷泉彰彦のプリンストン通信 』

【著者】 冷泉彰彦 【月額】 初月無料!月額880円(税込) 【発行周期】 第1~第4火曜日発行予定

print
いま読まれてます

  • 参政党が推して自民党が検討する「国旗損壊罪」が日本を滅ぼしかねないリアルな理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け