楽天モバイルが目標とする1000万契約は、MVNO回線を含んだものとなっている。
仮に楽天モバイル自身が1ポイントでルーターをバラマキ、2年も無料で使えるデータ使い放題サービスを提供したら、どえらい騒ぎになるだろう。
しかし、楽天モバイルはあくまでMVNOとして回線を提供し、楽天グループが勝手に「バラマキ」するのであれば、楽天モバイルは問い合わせがあっても、知らぬ存ぜぬを貫ける。実に上手いスキームといえるだろう。
先着5万名とあるが、おそらく青天井で契約できるのではないか。2027年9月まで無料で使い続けられるということで、誰も解約をするはずはない。顧客基盤を安定化させるという意味でもよくできた仕組みだ。
「バラマキ」自体はかつてソフトバンクも、SIMカードの入ったフォトフレームや体重計で契約数を作っていたこともあり、業界的にはよくあることで否定されることはない。
楽天グループとしても、財務的に楽天モバイルの黒字化が至上命題なだけに、グループ全体で契約数を上乗せしていく努力を続けているのは間違いない。
このスキームは楽天ビジネスカードを持つユーザーに向けた施策であるが、おそらく、他の楽天経済圏に参加する人たちに向けた「特別優待」も存在しそうだ。
こうしたスキームがあるならば、年内1000万契約の目標達成は安泰だ。
この記事の著者・石川温さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com
ページ: 1 2









