高市早苗はなぜ「圧勝」できたのか?厳寒の衆院選が示した“有権者の本音”

 

「安倍氏がやり残した改革」に進むことが可能になった高市首相

ところで、この高市訪米は、他でもない4月のトランプ訪中へ向けての日米の準備会議という意味合いを持っています。その4月の米中首脳会談に関しては、恐らくは通商政策に関する相当程度の合意がされる可能性があると見ていいでしょう。

もしかしたら、米中の緊張緩和、通商戦争に関する暫定和平が実現するのであれば、日本はバスに乗り遅れてはなりません。何よりも、米中の通商が「無制限ではないにしても」健全に復活してゆくのであれば、これは日本にとって願ったりかなったりだからです。

また、仮に米中に何らかの合意が出来るのであれば、日中関係も改善が必要となります。その場合には、安倍晋三氏が毅然と進めたように、高市氏も高い支持を背景に、是々非々を保ちつつ、毅然と日中首脳外交へと進むことができるかもしれません。

その安倍晋三氏にしても、アベノミクスの「3つの矢」のうち構造改革については未達成に終わりました。この問題こそ、これからの政権にとって大きなテーマになっていくと思われます。いわゆる保守派の支持を中核に抱えていては、構造改革は難しくなります。ですが、今回、高市氏は中間無党派層を含む広範な支持を取り付けることに成功しました。これによって改革に進むことが可能となったのは事実だと思います。

産業構造を変えるために、そして失われた生産性を回復するために、3大改革、つまり「雇用改革」「DX改革」「教育改革」に手を付ける必要があります。こうした改革は、巨大な抵抗を生むことが考えられますが、今、このタイミングで進めなくては間に合わなくなります。この問題こそが、高市政権の掲げるべき最大にして最重要な課題であると思います。

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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