社民党は“会見から追い出し”、共産党は“人格攻撃”。日本の左翼政党が抱える「組織的パワハラ」の深い闇

 

共産党でも横行する異論封殺のパワハラ

さて、もう1つの左翼政党=共産党でも、党方針に異を唱えた神奈川の女性県議=大山奈々子に対する異論封殺のパワハラ加害が続いている。彼女は、「SNSで党の決定に反する意見を党外に発信を繰り返した」などとして昨年11月に公認を取り消されたため、3月31日までに離党を届け出、来春の統一地方選挙には無所属で挑戦すると発表した。

ことの発端は、共産党の元本部職員・議員秘書で、2006年以後は「かもがわ出版」編集主幹である松竹伸幸が21年に出版した『シン・日本共産党宣言/ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由』(文春新書)で、これに対し共産党中央が「党の決定に反する意見を勝手に発表してはならない」などの党規違反に当たるとして除名処分にした事件である。これについては、内田樹らが『松竹さんを共産党に戻してください』(あけび書房、25年刊)と呼びかけるなど、マスコミでも大きく取り上げられたので、ご記憶の方も多いだろう。

この松竹除名処分問題を、24年1月に開かれた第29回党大会の席上、代議員として発言した中で正面切って取り上げ、党内民主主義のあり方を問いかけたのが大山県議だった。その発言は、市民社会の常識からすればごく自然な感覚をベースに、松竹から大会宛に提出されている処分の「再審査請求を適切に受け止めて国民の疑念を晴らしてほしい」と要望したもので、発言後半の該当部分を文末に《資料1》として改めて収録する。ところがこれに対する党側の態度は実に驚くべきもので、この大会で初の女性委員長として選出されることになる田村智子が「結語」の中で、こう言った(該当部分の全文は《資料2》)。

「まず、発言者〔大山のこと〕の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」「発言者が述べたのは、ただ『党外の人がこう言っている』ということだけで……あまりにも党員としての主体性を欠き、誠実さを欠く発言だ」「発言者は『除名処分というのは対話の拒否だ』と述べたが、党を除名された元党員〔松竹のこと〕は、一度として党の正規の会議で、一度として正規のルールにのっとって党に意見を提出したこともない。党内での一切の対話の努力をしないまま、党外からいきなり党攻撃を開始したというのが事実」と。

これではまるっきりの全面的な人格攻撃で、こうやって田村が叫べば叫ぶほど、大山が言う通り、世間は「やっぱり共産党って怖いね」と思うのである。

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