トランプ自身の耄碌化がますます深刻
もちろん、ホワイトハウスの側近らはこの事態を重く見ていて、トランプを叱咤激励して11月に向かって全力疾走させるべく日程を強化しようとしている。しかし、CNNなどが最近特に詳しく報道している政権内部の様子を見ると、トランプ自身の心身の耄碌はますます深刻化していて、「俺は旅行は好きだ。だけど今は余り好きじゃない。俺が応援に行っても当選するかどうか分からないようなやつのところは、行かなくてもいいんじゃないか」などと言ってスタッフを困らせている。
また、8月13日付NYタイムズでは医師のジョナサン・レイナーが、トランプの主治医バーバベラ博士の発表や頻繁に公開される映像を見る限りで懸念される大統領の健康状態への疑念を7つ列記して、米軍最高司令官の責任は民間パイロット、航空管制官、スクールバスの運転手よりはるかに重いのだから、定期的な健康診断とその結果の公表を義務付けていないのはおかしいと指摘しているが、その通りだろう。
世界史上で最強の軍隊と言われる米軍を率いる責任者が、年老いているのは仕方がないとして、心身共に衰えてイザという場合にまともな対応が出来ないのかもしれないという疑念を持たれているにもかかわらず、それを客観的に判断する材料を内外に提供することを義務付けられていないというのは、まさにそれこそが最大の世界の安全保障上の脅威である。
この状況のままだと、11月が近づいて共和党の苦戦が伝えられるにつれ、トランプ陣営はこれまでよりもさらに酷い卑劣な手段によって選挙結果を捻じ曲げようとするに決まっていて、国連と国際社会は中立的な「選挙監視団」を米国に送り込むことを考えなければならないかもしれない。
全く、民主主義の御本家でボケ老人が大統領にのし上がって民主主義そのものを破壊するという馬鹿げた事態である。
(メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2026年8月17日号より一部抜粋・文中敬称略。ご興味をお持ちの方はご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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