ホルムズ海峡を「アメリカ領」に?トランプ大統領の大暴走と国際秩序を考える

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世界の海上交通の要衝であるホルムズ海峡をめぐって、トランプ大統領から驚くべき発言が飛び出しました。イランとの対立が続く中、戦争に勝利した場合には、ホルムズ海峡を米国の新たな領土とすることを示唆したのです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では、著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、ホルムズ海峡をめぐるトランプ大統領の発言を国際法と国際情勢の両面から整理しながら、米国の内政と日本が取るべき距離感について語っています。

トランプ大統領の相変わらずの無茶苦茶:ホルムズ海峡をアメリカ領に?

ぶっちゃけ、トランプ大統領の「ホルムズ海峡をアメリカ領にする(New U.S. Territory)」という主張は、国際法上、100%不可能であり、完全に違法で、法的根拠ゼロの戯言です。 

国際社会における主権や海域のルールに照らし、なぜ不可能なのか、理由は明らかで否定の仕様がありません。

先ず、国際法(国連海洋法条約:UNCLOSなど)では、沿岸国は海岸から12海里(約22キロメートル)までを自国の「領海」として主権を主張できます。

ホルムズ海峡は最も狭い場所で幅が約39キロメートルしかないため、海峡全体がイランとオマーンという2つの主権国家の領海によって完全に二分されているのが現実です。 

アメリカから見れば地球の裏側にある他国の主権地域を、一方的な宣言で自国領にすることなどは絶対に認められません。

トランプ大統領は「イランを打ち負かした後に領土宣言する」という趣旨の発言をしていますが、近代国際法の基礎である国連憲章第2条4項および国際慣習法において、「武力の威嚇または行使による領土の獲得(併合)」は厳格に禁止されています。

軍事的にその海域を力で封鎖・支配することは事実上可能であっても、それが国際法上の「合法な領土」として認められることはありません。

ホルムズ海峡は、世界中の船舶が自由に通過できる権利(通過通航権)が認められた「国際海峡」ですから。

たとえ沿岸国であっても勝手に閉鎖することは許されないため、ましてや第三国であるアメリカがそこを自国領にして「アメリカが許可した船以外は通さない」という封鎖を行う権利は法的に存在しないのです。

こうした勝手すぎる言い分にはイランは当然ですが、国際社会も呆れています。

11月に中間選挙を控えるトランプ政権ですが、最新の世論調査ではトランプ大統領の支持率は33%と、過去最低レベルに落ち込んでいます。

いくら強がって見せてもガソリン価格一つを下げることもできていないわけで、国民のトランプ離れは加速する一方です。

ぶっちゃけ、高市首相はトランプ氏の胸に飛び込み「ドナルド、最高!」と媚びを売ってきましたが、もうそろそろ「トランプ離れ」に向けてのカードを切る時ではないでしょうか?

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【著者】 浜田かずゆき 【月額】 ¥550/月(税込) 【発行周期】 毎月 第1〜第4金曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

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