経団連が言う「法人税を下げれば賃金が上がる」は本当か?元国税調査官が「日本経済の30年」を徹底検証して出した“答え”

 

また「法人税を上げれば社員の賃金が下がる」という主張をする評論家などもいますが、これも嘘です。

というのも、会計の会計の仕組み上、法人税が下げられれば、サラリーマンはむしろ損をすることになっているのです。

法人税が高い場合は、企業は必要以上に利益を出さないようにします。

利益を出しても、税金に持っていかれるからです。

企業は儲かっている時や金に余裕があるときは、税金を払わないために積極的に経費を使おうとします。

当然、社員の給料もたくさん出そうとします。

これは、もちろん景気対策にもなります。

企業がなるべく経費を使い、社員の給料を上げるようになれば、世間の消費は増えるからです。

ところが、法人税が減税されればどうなるでしょうか?

企業はなるべく利益を多く残そうとします。

となると経費は切り詰める方向に傾き、社員の給料には下げ圧力が加わります。

会社が儲かったとき、その利益にはあまり税金がかからないから、利益として残した方が得になるのです。

実際に1999年に法人税は大減税されていますが、それ以来、サラリーマンの平均年収は下がりっぱなしなのです。

先進国でこの30年、賃金が上がっていないのはほぼ日本だけなのです。

またOECDの発表データでは、2022年には日本の賃金は韓国よりも低くなっています。

この30年の間に、大企業は大収益を上げていたにもかかわらず、です。

法人税が下げられたから、企業としては安心して利益を計上できたのです。

「法人税を下げればサラリーマンの給料が下がる」

というのは、理論的にもそう言えることであり、現実のデータでも証明されているのです。

このように現在の日本で、税金をかけるとするならば、断然、消費税ではなく法人税なのです。

この記事の著者・大村大次郎さんを応援しよう

メルマガ購読で活動を支援する

image by: Shutterstock.com

大村大次郎この著者の記事一覧

元国税調査官で著書60冊以上の大村大次郎が、ギリギリまで節税する方法を伝授する有料メルマガ。自営業、経営者にオススメ。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 大村大次郎の本音で役に立つ税金情報 』

【著者】 大村大次郎 【月額】 初月無料!¥330(税込)/月 【発行周期】 毎月 1日・16日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 経団連が言う「法人税を下げれば賃金が上がる」は本当か?元国税調査官が「日本経済の30年」を徹底検証して出した“答え”
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け