ペットのケガは突然やってきます。すぐに動物病院に連れて行ければいいのですが、難しい場合もありますね。そんなときに用意しておくと安心で便利な「ペット救急箱」について、メルマガ『佐藤貴紀のわんにゃんアドバイス』の著者で獣医師の佐藤貴紀先生が教えてくれました。入れておきたい10点とその用途とは?また、入れてはいけないものとは?すでに救急箱の用意がある人も中身のチェックをしてみてください。
いざという時に便利!家庭で作れる「ペット救急箱」
ペットと暮らしていると、様々なアクシデントに見舞われると思います。特に、ペットは「言葉」を話せません。ケガをしても、病気をしても、辛いとか、痛いということを飼い主さんに教えられません。
突然、愛犬や愛猫がケガをした時、どうしますか?ベットから飛んでしまい、骨折したというのは家庭内の事故でよくあることです。病院も空いている時間なら、病院に連れていけますがそうでない時にはどうしたらいいのでしょうか?
そんな時、愛犬、愛猫の痛みが少しでもやわらいであけられるように、ペット用の「救急箱」を家庭に用意されておくと良いと思います。人間と同じで、簡単にご家庭で用意ができます。
そこで、今週は「家庭で簡単にできる犬猫の救急箱」の作り方について配信したいと思います。
「ペット救急箱」に用意して欲しい10点セット
- ハサミ:医療用の先の丸いハサミが、ドラッグストアなどで、人間用の医療ハサミとして売られています。それをご用意下さい。
- ピンセットや毛抜き:肉球にトゲが刺さったときなどに使えます。
- スポイト:目を洗ったり、液体の薬を飲ませることができます。軍手や厚手の手袋
- 包帯:収縮自由なもので、裏にのりがついてるものが望ましい。骨が折れてしまった時や出血の時に便利です。
- 紙テープ:包帯などを止めます。
- ものさし:15~30センチくらいのもの。固定する時に便利です。
- ガーゼや脱脂綿:消毒の時に使います。
- 精製水、精製食塩水:消毒に使用します。消毒液はペットが舐めてしまうと危険です。
- ビニール袋:冷やす時に使います。
- バスタオルや毛布:体温が低下しているときの保温に使います。
これらを、手提げのバッグにまとめておくと良いでしょう。災害の時にも、持ち運びが良いので使えます。
「ペット救急箱」に入れてはいけない物
絶対にいれてほしくないのは「医薬品」です。つまり、人間が飲むお薬です。時には動物に子供用のお薬を病院で使用している事があります。それを聞いて、家庭でもやる方がいますが、成分や量などを医学的に動物に使用できるか見極めて我々は使用しています。
家庭では絶対にやってはいけないことです。命に関わる行為の場合もありますので、獣医の判断なしでは絶対にやらないで下さい。
まとめ
「ペット救急箱があるから安心」とは思わないでください。あくまでも、応急処置用の為の救急箱です。ケガや病気を治すものではありません。
ペットは、よほどのことがない限り、弱っている様子は見せません。かなりの痛みも我慢して、平常どおりにいる場合もあります。また、ヤケドや傷の場合、日が経つごとに症状が進行しますので家庭で手当てをしても、必ず、動物病院の診察を受けて下さい。
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