通信キャリア各社がピンポイントな料金プランで差別化を図る中、KDDIが打ち出したU12、U16 、シニア向けのプラン。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは自身のメルマガの中で、特に12歳以下を対象にした子ども向けの低速設計プランは使い過ぎ防止になるのか、魅力のない制約に終わらないか?と危惧しています。
KDDIが楽天モバイル対抗のU12、U16、シニア向けプランを投入—-300kbpsは「子供の使い過ぎ」を本当に抑制できるのか
8月28日、au Starlink Directのデータ通信サービス開始で、すっかり影に隠れてしまったが、KDDIでは料金プランも発表していた。
12歳以下向けの「U12バリュープラン」、16歳向けの「U16バリュープラン」、60歳以上向けの「シニアバリュープラン」といった具合だ。
KDDIとしては、メインの料金プランが「auバリューリンクプラン」になり、UQモバイルも料金プランを変えたということで、周辺にあるターゲットを絞った料金プランにも手を加えた、ということのようだ。
ただ、パッと見た感じは「楽天モバイル対抗なのか」という気がしてならない。
どう見ても楽天モバイルの「最強こどもプログラム」「最強青春プログラム」「最強シニアプログラム」を意識しているのは間違いないだろう。
そもそも、楽天モバイルは「どんなにRakuten最強プランを訴求しても『すでに他社のシニア向けプランを使っている』という理由で拒否されてきた。だから、ターゲットを絞った割引施策を導入した」と話していた。
それがいつの間にか、KDDIが楽天モバイルに対応するプランを出すようになったというのは驚きだ。
実際、いままではNTTドコモやKDDIを攻める立場であったソフトバンクの宮川潤一社長が「低容量プランや料金面では、最も強敵なのは楽天モバイル。そこと戦っていかないといけない」と語るなど、既存3社にとって、楽天モバイルが脅威になってきているという印象だ。
説明会の質疑応答では「なぜ、こんなにも早く春商戦向けの施策を投入するのか」という質問が飛んでいたが、KDDIとしては春商戦というよりも、まずは楽天モバイル対抗をiPhone商戦に向けて手を打ったというのが実情だろう。
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