三井住友信託銀行が狙う、NTTドコモの「死亡解約予備軍」という巨大市場

Konskie,,Poland,-,February,09,,2024:,Sumitomo,Mitsui,Trust,Bank
 

一見すると、NTTドコモによるネット銀行事業の再編という“いつもの金融ニュース”に見えるこのニュース。しかし3社トップが揃った今回の記者会見を取材してみると、主役は必ずしもドコモではなかったようです。むしろ、前のめりだったのは三井住友信託銀行でした。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは、NTTドコモと住信SBIネット銀行、三井住友信託銀行の記者会見で見えてきた課題について語っています。

ドコモSMTBネット銀行に三井住友信託銀行が前のめり―-SMTBが狙う、年間数十万規模の「ドコモ解約予備軍」とは

今回、NTTドコモと住信SBIネット銀行、三井住友信託銀行の3社の社長が登壇する記者会見を取材したが、NTTドコモよりも、三井住友信託銀行のほうがやりたいことが明確だったように思う。

実際、三井住友信託銀行は12月25日に、NTTドコモから500億円で住信SBIネット銀行の株式を一部、譲渡を受ける。また、住信SBIネット銀行による300億円の第三者割当増資を三井住友信託銀行が引き受ける。

これにより、三井住友信託銀行の住信SBIネット銀行への出資比率は34.19%から44.63%に上がる。議決権比率は50:50で変わらないが、三井住友信託銀行の住信SBIネット銀行に対するやる気ぶりが伝わってくる。

三井住友信託銀行の大山 一也社長は「今後の成長に向けて積極的な投資を行った。ドコモSMTBネット銀行になったことで、我々と一体的に柔軟な経営が可能になった。我々は資本の活用フェーズにある。住宅ローンなどはドコモSMTBネット銀行に任せ、我々は富裕層向けにリソースを振り分けていきたい」と語った。

この記事の著者・石川温さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 三井住友信託銀行が狙う、NTTドコモの「死亡解約予備軍」という巨大市場
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け