米国でいま、選挙制度のあり方をめぐる議論が再び熱を帯びています。この背景には、不正投票への懸念と、制度の厳格化がもたらす影響への懸念という、民主主義の根幹に関わる論点があるようです。メルマガ『在米14年&海外販路コンサルタント・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』の著者・大澤裕さんは今回、FOXニュースの記事から、米国内で浮上している具体的な事例をもとに、この議論の構図と争点を整理しています。
米国で議論白熱する選挙制度改革
さて、本日は米国で議論白熱する選挙制度改革の話です。
米国の有権者登録に「市民権の証明」を厳しく求めるSAVE法です。
新しく有権者登録をする際に、パスポートや出生証明書などで米国市民であることを示すよう求めています。
さらに投票時に写真付きIDを求め州の有権者名簿を連邦データベースと照合する仕組みも含まれています。
これについて3月21日のFOXニュースの記事を見てみましょう。
記事抜粋
コネチカット州の民主党は最近、1日に1,000本以上の缶や瓶を換金する際、ボトル回収センターが運転免許証の写しを収集することを義務付ける不正防止法を可決した。
この法律は、缶を換金してリサイクルしたい人に対し、運転免許証の写しの提示を義務付けるもので、州外居住者が1缶あたり5セントではなく10セントという高い還元率を利用しようとする問題があったため導入された。
一方、州は住民の有権者登録の際に運転免許証やその他の正式な身分証明書の提示を義務付けていない。
代わりに、投票を希望する住民は、法律上の罰則の下で、自身が米国市民であることを宣誓するだけでよい。
さらに、コネチカット州選出の上院議員はSAVE法の審議を進めることに反対票を投じた。
アメリカ・ファースト政策研究所のディレクターは「コネチカット州では、リサイクルの確保には熱心だが、選挙の安全確保には熱心ではないようだ」と述べた。
「リサイクルで現金を受け取る際には写真付き身分証明書を要求しながら、投票する際の写真付き身分証明書には反対する。守るべきは、ボトルか、それとも投票用紙か?」
解説
米国では投票をするために有権者登録しなければなりません。
その有権者登録、コネチカット州(+他州)では投票を希望する住民は、自身が米国市民であることを宣誓するだけでよいのです。シンプルで容易でわずかな時間しかかかりません。
この現状に対して共和党は「不法移民が連邦選挙に違法に参加できる可能性がある」と厳格な管理を求めています。「すでに多くの不法移民が選挙登録をしている可能性もある」と言います。
民主党は、SAVE法の求める有権者資格確認が過度に厳格であり、市民権の証明書類を提出するのに苦労する人々に負担を強いる恐れがあるとして反対しています。
どちらの主張、どちらのコモンセンス(常識)が真っ当なのでしょうか。
私は共和党の主張が正しいと思います。「選挙の公平性への信頼」こそが民主主義の根本だからです。
ところが、トランプ大統領の人格と結び付けて、この問題を無視したり反対する人達がいます。
これから日本でもそういった報道になるでしょう。
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