「7月28日に起こった熊本地震以降、地震に関する興味がさらに高まっていますが、永江さんはどのような備えをしていますか?」という質問が人気コンサルの永江一石さんのもとに届きました。永江さんはその質問に対し、自身のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の中で、非常用持ち出し品だけに頼らない、地震への現実的な備えについて考えます。
わたしは地震に対してどんな備えをしているか
Question

地震の備えはどうしていますか?7.28の熊本地震以降、日本全国で地震が活発化しているように思えます。今現在、永江さんが地震に対してどのような備えをしているのかお聞きしたいです。
私は水、折りたたみウォータータンク、非常食、簡易トイレ、下着などを数日分とマキタのライト、乾電池、ラジオ、キャンプ用カセットガス、レギュレーターストーブ、クッカーセットなどを登山用バックパックに入れています。
永江さんからの回答
結論から言いますと、バックパックにたくさん荷物を詰め込むような「ミクロな対策」よりも、住む場所や家の耐震化、保険といった「マクロな対策」を最優先にすべきというのがわたしの考えです。
まず大前提として、「最近、日本全国で地震が活発化している」と不安になる必要はありません。熊本や千葉などあちこちで揺れていますが、活断層はすべて繋がっているわけではないので基本的にはたまたまタイミングが重なっただけ。
以前ブログに書きましたが、
https://www.landerblue.co.jp/61567/
何十年に一度という周期説はデタラメです。地震対策というのは、起きる前の予測に労力をかけるのではなく、起きた後にどう生き延びるかの対策に全振りするべきなんです。
必要なのは、リュックにカセットコンロを詰める前に、居住地や家屋といったマクロな対策に着手すること。極論を言えば、一番の対策は地盤が固く、住宅が密集していない場所に住むこと。大正時代の関東大震災の時も、地盤のゆるい下町は倒壊と大火災で甚大な被害が出ましたが、多摩地区のような地盤の固い地域は震度5程度で3.11より弱いくらいでした。
もし今住んでいる家が築30年などの古い木造なら、200万円ほどかけてでも筋交いを入れるなどの耐震改築を必ずやってください。能登の地震でも、対策を怠っていた家が見事に潰れています。
そして大切なのが、地震保険には必ず入ること。地震で壊れた個人の資産を国が全額税金で補填してくれるなんていう「クレクレ君」みたいな甘い考えは捨てるべきです。車に関しても、通常の車両保険では地震や津波は対象外なので、全損時の一時金が出るような特約をつけておくことが大事ですね。
次に、実際に被災した時に一番困るのは「停電と断水」です。地震の直後は通電した際の漏電火災を防ぐために、すぐには電気が復旧しません。東日本大震災の計画停電で、電気が来ないのが一番つらいと痛感したわたしは、車を1500Wのコンセントが2つ使えるハイブリッド車に買い替えました。
ガソリンさえ満タンにしておけばガレージからコードを引いてご飯も炊けるし、ドライヤーも使えます。だから車のガソリンは常に満タンにしておくのが鉄則です。EVだと停電して充電が切れたら終わりですが、ハイブリッドならどうにかなりますからね。そして断水対策としては、お風呂の水は毎日抜かず、次に入る直前に抜いて入れ替えるようにしてください。というのも、トイレを流す水が確保できないと本当に悲惨なことになるから。
最後に持ち出し品についてですが、質問者さんのようにカセットコンロやクッカーなどを持っていっても、避難所で使おうとしたら火災を恐れる周囲の人から「危ないからやめてくれ」と絶対に止められます。実はわたしも用意はしているんですが……。
水や食料なんて半日もすれば自治体の備蓄が開放されて炊き出しが始まりますから、そこまで心配しなくて大丈夫。それよりも本当に必要なのは、夜中にグラグラ揺れた時にすぐ逃げるための装備です。
真っ暗闇で割れたガラスの上を歩けるように、ベッドの横にはヘルメットと、玄関に底のしっかりしたスニーカーを置いて寝てください。サンダルでは絶対に逃げられませんし、携帯のライトを探すのも手間なので枕元には専用のライトを置いておくこと。わたしのGARMINはダブル押しでライトが点灯しますので夜中にトイレにいくときも使っています。w
細かい備品をリュックに詰める前に、家の耐震化や家具の固定、危険なブロック塀の撤去といった根本的な安全確保をまずはしっかりと終わらせてください。
この記事の著者・永江一石さんのメルマガ
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