【しんコロ】びっくりするほど似ている、日本人とドイツ人の共通点

 

僕がした失敗

さて前置きが長くなりましたが、ドイツ人はどうでしょう? ドイツ人は基本的には日本人とアメリカ人の間くらいの感じだと僕は思いますが、びっくりするくらい日本人に近い部分もあると思います。

まず挨拶の仕方ですが、アメリカでは「Hi」で終わりですが、ドイツのラボでは毎朝握手をしながら「Good morning!」でした。日本でいうところの、お辞儀をしながら「おはようございます」というのに近いです。教授の呼び方もよほど親しい場合はファーストネームですが、ラボのメンバーは教授のことはラストネームで呼んでいました。これも日本風です。

このように、白人系アメリカ人とドイツ人は見た目的に差がないけれども、考え方や文化はかなり違います。アメリカ生活に慣れてしまっていた僕は、ドイツ人に対してアメリカ人に接するようにしてしまって、一度失敗をしたことがあります。

僕は屋外市場やファーマーズマーケットが好きで、当時ロサンゼルスにいた頃は良く通っていました。ドイツにも同じようなマーケットがあり、そこを訪れた時のことです。マーケットには、色とりどりの野菜や果物、乳製品や肉や魚、そして工芸品などが並んでいます。日本でいうところの野外市場のような感じで、農家の方や作り手の方たちがブースを構えています。

アメリカでは、僕は目の前の食材やクラフトを手にとって見たりすることもよくあります。その時、ブースの人には「Hi」と簡単な挨拶をする程度です。ところが、ドイツでもこれと同じことをしたら、ブースのおばちゃんが僕の手から商品を取り上げて陳列に戻したのです。そのおばちゃんの顔は明らかに怒っていました。

どうやら、「Hi」だけの挨拶では丁寧さが足りなかったようで、「こんにちは! これ見せてもらっていいですか?」くらいちゃんと聞くべきだったようです。ある意味、日本よりもしっかりと丁寧に対応しないと怒らせちゃうことがあると気づいたのでした。

けれども、一度ちゃんと丁寧に接すれば、ドイツ人はアメリカ人よりもずっと親切に対応してくれます。ちなみに、アメリカ人というのはかなりヨーロッパ諸国から嫌われている傾向があって、アメリカ的な対応をされるとヨーロッパの人たちはカチンとくることがあるようです。どうやら、アメリカ人は普通にしていても「雑だ」とか「偉そうにしている」とか思われてしまうことがあるようです。

まあいってみれば、アメリカ人は「チャラい」イメージですからね。むしろ、英語を話さず日本人的な応対をしている方がドイツ人には好かれるかもしれないという印象さえ覚えました。

print
いま読まれてます

  • 【しんコロ】びっくりするほど似ている、日本人とドイツ人の共通点
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け