パスワードやめた。これからは「自撮り」で決済できるクレジットカード

2016.02.29
by erihiro(まぐまぐ編集部)
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クレジットカードの支払いの際には、パスワード入力ではなく、“セルフィー”(自撮り)認証の導入を決めた米マスターカード。しかし、ユーザーからは批判の声も聞こえてきます。

パスワードの代わりに自撮りと指紋認証でお買い物

これまではオンライン上でクレジットカードを使うときなどは、パスワード認証がよく使われていましたが、英BBCによると、「米マスターカードがオンラインで支払いの際に身元確認としてパスワード入力の代わりにセルフィーフォトと指紋認証を受け入れることを決定した」と報道しています。

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image by: Twitter(@CNNMoney

マスターカードは2016年の夏頃から、アメリカ、イギリス、ベルギー、カナダなど、欧米14カ国にてこの生体認証システムを導入するそうです。

使い方は簡単。

スマートフォンやPC、タブレットなどに専用のアプリをダウンロードします。

クレジットカード情報を入力し、さらに認証チェックが必要な場合にだけ、スマホのカメラや指紋センサーを使って認証システムをおこないます。

ちなみに自撮りをするときには、カメラの前でまばたきしなければいけないことになっているので、写真を使っての不正自撮りは防げます

BBCは同社の安全セキュリティ部門の担当者のコメントを紹介。

「お客さんはパスワード入力を嫌っています。一般的なパスワードが“123456”ということも知っているので、セキュリティ面は安全ではありません。そして同じパスワードを色々なサイトで一括管理している傾向にあります」と従来のパスワード方式の問題点を指摘し、生体認証を用いることになった経緯を説明しています。

このシステムを決める前に、マスターカードはアメリカとオランダでトライアルテストを実行。

92%の被験者がパスワードよりもこの新たなシステムを好んでいるという結果を報告しています。

また53%のユーザーがパスワードを忘れて、パスワードのリセットに平均10分間をムダに使っているという調査結果も発表。

「専門家はこの生体認証は詐欺を防ぐ可能性もあることに言及。しかし、他のセキュリティ分野の研究者はシステムを騙すことは容易ではないかと見ている」と懸念点もあるようです。

しかし、同社はその可能性を否定しています。

このハイテクな認証方法に海外のユーザーの反応はというと、かなり反対派が多いようです。

「もし自撮りしなきゃいけなくなたら、クレジットカードをキャンセルする!」

「この世界は病的になってきたな。どんなセキュリティ対策をはじめようと、そのセキュリティ対策を誰が破ろうとするかなんて知ったこっちゃないよ。最高のセキュリティを採用してよ」

「マスターカード、本気じゃないよね?」

「みんなの購買力を減らしちゃうんじゃないの。“あらいやだ、今日私ってイケてないわ。ショッピングできないわ”」

「クールだ」

「絶対、私は使わないわ!」

日本への導入はまだ決まっていませんが、近い将来取り入れられるのではないでしょうか。

その時の反応がどうなるか、興味深いです。

Image by: OrelPhoto / Shutterstock.com

Source by: BBC , IT business, CNBC, Huffington Post , CNNMoney

文/MAG2 NEWS編集部

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