いじめは夏休みに激化することを知ってますか?ある探偵が見た生現場

 

神経質に聞こえるかもしれないが、夏休み、学校という枠から外れて、発見しづらい校外でのいじめをチェックしなければならなくなる。

例えば、

1.よく挨拶ができる子が友人にいて、我が子によく声をかけてくれたり、遊びに来てくれているが、その実それは、我が子は全面的に受け入れているのか?

いじめっ子のイメージはいったん捨て、被害を受けた場合の変化をよく観察すべきだということだ。

特に、秀才で塾や習い事などの多忙なスケジュールをこなし、大人にも愛想が使えるような子は、裏腹に多くのストレスを溜め込み、それがいじめ加害という結果になっているケースをよく見かける。イメージや固定観念を取り去り観察眼をしっかり持つことが大事なのである。

2.保護者がいない日中、子ども同士で家で遊んでいるようだが、本当にその中でいじめはないのか?

保護者がいない場の密室空間はいじめも起きやすいが事故も起きやすい傾向がある。また、そうした場合の対処の遅れは、事実としてあるのである。

例えば、子どもが勝手にお湯を沸かし始めたとする。その熱湯が弾みで子どもの体にかかってしまったとしたらパニックで対処が遅れてしまうであろう。

いじめであっても、他の目がない密室である部屋は、歯止めが効かなくなる可能性がある。

これが学校であれば、先生が来ると止めるなど、逃げ場も多少あると言える。

3.LINEなどのコミュニケーションツールで、遊びに出ているように見えるが、本当に遊びなのか?

SNSの進化は異様に早いと言える。特にコミュニケーションツールは、これまでの会って話すなどの一定の終わりのあるコミュニケーションとは異なり、24時間いつでも連絡が取り合えるなど、利便性の代わりに、いじめに関しては、逃げる時間すらもないという深刻な状況を作ってきた。

また、一定の閉じた世界からのコミュニケーションは、自己中心的になりやすい傾向があり、大人の世界でも差別や嫌がらせなどが表面化し問題となっている。

こうした側面からも、そのLINE大丈夫?というような観点はしっかり持っておいたほうが良い。

尾行などの調査をしなくても、行く前の様子や帰宅時の変化をよく観察すれば、何か変化があるかもしれない。

また、見たこと与えたこともないものを子が持っている場合は要注意である。

万引きの強要では、その後、不用品と万引きの品が交換させられていたりするし、いじめの加害者と被害者の割合は加害者の方が多いことから、加害行為によって、物を取り上げてきた可能性も考えられるのである。

大型休暇となる夏休み、この時こそ、学校教育ではない、家庭教育が試される時、無事に事故もいじめもなく、良い思い出が作れる夏休みにしてもらいたい。

image by:  Shutterstock.com

 

『伝説の探偵』より一部抜粋

著者/阿部泰尚

2015まぐまぐ大賞受賞「ギリギリ探偵白書」を発行するT.I.U.総合探偵社代表の阿部泰尚が、いじめ、虐待、非行、違法ビジネス、詐欺、パワハラなどの隠蔽を暴き、実態をレポートする。また、実際に行った解決法やここだけの話をコッソリ公開。
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