米卸業者として国内トップクラスでありながら、回転寿司店、炊飯器の開発など、常に新しいことに挑戦し続けている「神明」。それには深い理由と、大きな目標がありました。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。かつて「急性骨髄性白血病」を患い、死の淵から生還した4代目社長・藤尾益雄氏が決意した「生きて、やらなければならないこと」とは?
新米の季節、美味い米にこだわった定食、回転寿司…
東京・上野で「ごはんが美味い」と評判の「サバープラス」。脂が乗っている「トロサバ」を贅沢に使ったサバ料理の専門店だ。「塩焼鯖定食」は990円で、ご飯のおかわりは無料。実はこの店はサバだけではなくご飯も主役。「サバープラス」という店名の「プラス」は「米」の字になっている。
おかわりしたくなるそのご飯には黄色いものが混じっている。「玄米の食感を楽しみながら白米の食感も楽しめる。玄米が際立つんです、プチプチした食感で」と、石井良明店長。人気の理由は玄米と白米をブレンドしているから。しかも5つ星マイスターが監修した黄金ブレンドだ。人気の米を作っているのは神明。この店の運営もしている。
さらに神明は、全国に112店舗を構える回転寿司チェーン「魚べい」も手がけている。「魚べい」のウリは寿司を運ぶ高速レーン。注文して2分以内に届くから、どれも握りたて。しかも基本一皿100円だ。この店も米にこだわっている。だから「魚」と「米」で、「魚べい」なのだ。
その厨房では10分おきに米を炊いていた。米はやはり神明がこの店専用にブレンドした特製。元気寿司国内事業部の町田伸一郎さんは「時期とか季節とかで、このブレンドでどうですかということを、米のプロが厳選して選んでいます」と言う。
炊きあがった米はすぐに酢と合わせる。実はシャリは人肌くらいがちょうどいいという。お客に人肌のシャリを出せるよう10分間隔で炊いているのだ。