マネーボイス メニュー

お金は抜きで書き出すのがコツ。老後はどこに誰と住む?夢が広がる“人生の工程表”の作り方=牧野寿和

どこに誰と住む?お金のことを抜きに考えると人生の軸が出来上がります。今回は老後の人生を決めかねている人にオススメな「人生の行程表」の作り方を解説します。(『【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ』牧野寿和)

【関連】仕事は60歳でスパッと辞めよ。人生100年は嘘、死ぬ間際に後悔しない「FIRA60(ファイラ60)」の人生プラン=榊原正幸

プロフィール:牧野寿和(まきの ひさかず)
ファイナンシャルプランナー、牧野FP事務所代表。「人生の添乗員(R)」を名乗り、住宅取得計画やローンプラン、相続などの相談業務のほか、不動産投資、賃貸経営のアドバイスなども行う。著書に『銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法』(河出書房新社)など。

老後はどこに誰と住む?

「お金のことは考えないで、ご自身の人生を描いてください!」

私は、ライフプランニング(人生設計)の講演をすることがあります。

この講演の中で、聴講の皆さんが、私が開発したシート「人生の行程表」に、お金のことは考えないで、思い描いている人生を書いていただくことがあります。

ここには、実現の可否を問わず、思っていることは、なんでも、書き込んでもいいのです。

従って、大変ユニークな内容もあります。

そのうち、将来、どこに誰と住むのか、といった課題についても、現実的な内容から、実現するには相当な準備が必要な内容もあります。

そこで、今回は、老後の人生を決めかねている方に向けて、どこに誰と住むか、「人生の行程表」に描かれた内容を、個人が特定できないように、書き出してみました。

まだ、老後の人生を決めかねている、特に、40代からリタイアまでの方の、参考になれば幸いです。

お金のことは考えてはいけません

くどい様ですが、ここでは、

・住宅ローンをいつまでいくら返済する
・退職金はいくらになるのか
・年金はいくらもらえる

といった、お金のことは考えません。

なぜなら、通常、私たちは、お金のことを考えてから行動します。

そのために、やりたいことがあっても、お金は足りるかと思いあぐね、行動に移せないことがあります。

また行動できても、家計のことを考え、お金の工面をしてからのこともあります。

ただ、人生の時間は限られています。

自活して生活できる「健康寿命」は約75歳と、いわれています。

そこで、ご自身の思い描いた通りの人生を実現するには、紆余曲折があることは承知の上、現実的なお金のことを考える前に、あえて、ご自身が描いていることを、すべて、書き出してみるのです。

Next: 将来はどこに誰と住みたいのか考える



どこに住むかを考える

では始めましょう。

最初に、将来、どこに住むのかです。

・一生涯現在の持ち家
・自分か配偶者の実家の近くに引越す
・自分か配偶者の実家に戻る
・退職後は出身地に帰る
・生涯、今住んでいる地域から動かない
・生涯、賃貸で暮らす
・住んでみたかったところに引越す
・国内の田舎に移住する
・海外に移住する
・街中に引越す
・郊外に引越す
・戸建てからマンションの一室に引越す
・マンションから土いじりができる戸建てに住む
・小さな家に引越す
・子どもが住んでいるところに引越す
・老人ホームに入居する
・シェアハウスで生活する

といった思いを描いてみます。

次に、ではそこには誰と住むのか、描いてもらっています。

誰と生活するのか?

では、誰と住むかです。

・夫婦
・夫婦の片方が亡くなったら単身で住み続ける
・夫婦の片方が亡くなったら子どもと同居
・夫婦と子どもの家族と同居
・夫婦と夫婦のどちらかまたは両方の親と同居
・夫婦と夫婦のどちらかまたは両方の親族と同居
・夫婦、親、子どもの三世代
・夫婦のまま別居(※)
・離婚して単身
・夫婦と孫
・単身
・夫婦と夫婦の兄弟

これ以上は、プライベートな部分になりますので、記載は差し控えます。

なお、夫婦のまま別居(※)とは、夫婦が、一軒の家に住むことなく、別々の家に住むことです。

同じ町内に住むこともあれば、自宅と別荘に住むこと、夫婦のどちらかがまたは夫婦とも、出身地に戻ること、国内外を問わず住みたいところに住むこともあるがあります。

夫婦の仲が悪いのでなく、夫婦の考えや夫婦を取り巻く環境からのようです。

Next: 誰とどこに住みたいか。ぶれない「軸」があれば周囲の変化を受け入れられる



周囲の状況の変化に影響されない人生の軸

どこに住むかも、誰と住むかも、将来、その時のご自身や夫婦。時には、独立したはずの子ども、それに親族といった、まわりの状況によって、変えることもあるでしょう。

ただ、ご自身が、どのようにどこに誰と住みたいのか、思い描いていることを書いていれば、それが軸となり、その時々の変化を、受け入れることは容易になることでしょう。

この「軸になる」点は、重要なことです。

ただ、まずお金を考えないで描くことができていないと、合点のいかないお話になります。

従って、「軸になる」のお話は、次回以降にいたします。

「人生の行程表」は、ここまでお話してきた将来の住宅のほかにも、趣味や旅行といった思っていることをすべて描きます。

たとえ夫婦でも、まずは一人ずつ書いて、その後、お互いに見せ合います。

そして、描いた内容を予算化して、実行していきます。

今回は、誰もが考えるであろう、老後は、どこに誰と住むかを例に、お話を進めてきました。

書き出せば、夢はどんどん広がっていくものでもあります。

なぜなら、お金のことは考えていないからです。

夢を持っていない人は、誰もいません!

ただ、その夢の実現の仕方がわからない人は、いるようですね!?

【関連】いくら貯めれば老後破綻しない?生活レベルに合わせた必要貯金額の算出方法=牧野寿和

【関連】ドケチな青春、惨めな老後?「働きたくない」FIRE志望20~30代が早期リタイアで失う幸せの種とは=午堂登紀雄

【関連】日本人の8割が加入する生命保険はムダだらけ。対策すべきは不慮の事故より長生きリスク=俣野成敏

image by:eggeegg / Shutterstock.com

【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ』(2022年7月13日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ

[無料 週刊]
ご自身の描いた老後の生活を実現するために、 40代から、退職・完全リタイアをするまでに、 やっておくべきことがあります。 そんなことはわかっているよ!! でも、行動に移せないんだよね…… 実は、何から始めようか迷っているんだよ!? そもそも、何をしたらいいのかわからないんだよね??? そんな方のために、同年代の私、 「人生の添乗員(R)」が、 ファイナンシャルプランナーとして13年の実績と、 自身の人生経験から、 40代から、退職・完全にリタイアをするまでにすべき、 「貯蓄」と「節約」について、 毎週、1テーマずつお伝えします

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。