足元の相場は株も為替もいよいよ走り始めて、NYダウはすでに2万ドルまで250ドルとなり、
ドル円も115円にのせてさらにオーバーシュート気味に上値を追いそうな勢いとなってきていますが、そんな中でほとんど話題にもならずに粛々と下落を続けているのが中国人民元です。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2016年12月12日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。本日12月13日配信の最新号(年末までのドル円の動きについて解説)もすぐ読めます。
トランプ・ユーフォリアに浮かれる市場を中国ショックが襲う?
2015年8月のクラッシュ時をはるかに超える人民元安
2015年8月、中国人民銀行が元の切り下げを実施したことで世界的に人民元ショックによる相場の暴落が起きたのは記憶に新しいところですが、足元の相場を見ると人民元ははるかにそれを超えるほど安くなっており、問題にならないのが嘘のような相場状況を継続している状況にあります。
いまのところ米国市場とドルの暴騰の動きだけに相場の目が行ってしまっていることからまったく話題にもならない中国人民元ですが、実はその裏で結構大変な状況が起きているようです。
中国からの本格的な資本流出が継続中
そもそも足元の人民元安は、とりもなおさず中国市場からの資本の流出が起きているからにほかならず、12月のFOMCでは米国の利上げもほぼ確定的な状況ですから、人民元はさらに下落を続ける可能性も高まってきているのです。
既に今年に入ってから6%の下落
2015年8月のフラッシュクラッシュ時には対ドルレートで6.4を超えたことで大騒ぎになったわけですが、足元では6.9を超えるレベルまで人民元が売られる状況であり、既に今年に入ってから6%以上の下落を示現しています。
どうやら中国当局も資本流出阻止の手立てをとっているものの、ほとんど効き目がなく、元安を見逃さざるを得ない状況のようです。
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外貨準備も大幅に減少の模様
3兆ドル以上の保有といわれる中国の外貨準備は、10月単月だけでも450億ドル減少しており、さらに11月は10ヶ月ぶりに10月末からさらに691億ドルも減少しています。
このままで行くと、年間5万ドルまでの外貨両替ができる年明けには、中国本土の個人が一斉に外貨両替を起こす可能性が高く、トランプ相場で浮かれていた市場でいきなり相場の暴落が起きる可能性も高まってきています。
そういわれてみると、なぜこんなに米国の債券が売られるのかについても中国が絡んでいる可能性は否定できず、トランプ相場の裏側に中国が動いていると思うと妙に納得する部分もでてくる状況です。
とにかくこうしたことを考えると、年末までにトランプ相場で利益がでているものは一旦リカクして、しっかり利益確保に努めることが非常に重要になりそうです。
もうはまだなりと思っていたら、いよいよまだはもうなりがやってこようとしているのかもしれません。
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『今市太郎の戦略的FX投資』(2016年12月12日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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