私はこの年末年始を東京ですごしました。1年前は田舎に帰って、その過疎ぶりに危機感を抱きましたが、やはり東京や一部の都市圏は地方とは全く違います。(『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』姫野秀喜)
姫屋不動産コンサルティング(株)代表。1978年生まれ、福岡市出身。九州大学経済学部卒。アクセンチュア(株)で売上3,000億円超え企業の会計・経営計画策定などコンサルティングに従事。合間の不動産投資で資産1億円を達成し独立。年間100件以上行う現地調査の情報と高い問題解決力で、顧客ごとに戦略策定から実行までを一貫してサポートしている。
不動産投資は何より立地!ショッピングモールで感じた街の潜在力
活気に溢れていた「東京のお正月」
あっという間に年末年始のお休みが終わってしまいましたね。今年は年末年始の曜日の並びが整っておらず、例年に比べて短めの連休になった方も多いと思います。連休がギュッと固まったために、遠方に帰省された方は渋滞や公共交通機関の混雑で大変だったと思います。
私はこの年末年始は東京でゆっくりとすごしました。普段は訪れることのない地元の神社に初詣に出かけたり、都内のショッピングモールに出かけたりしました。
そして、1年前に感じていた人口の違いを肌で感じました。下記は、私が書いた1年前のお正月の記事です。
ちょうど1年前の今頃、私は田舎に帰省していました。そして田舎の人口減少を目の当たりにして危機感を覚えていました。田舎ではミスドは撤退しており、イオンモールの中も閑散としていて、節電のためか電灯も暗くてなんだか活気がないという記事を書きました。
しかし、今年のお正月の印象は全くその逆でした。東京のショッピングモールに行くと、そこにはたくさんの人々がおり、活気に満ち溢れていました。
あらゆる年代の人々で賑わっていた
活気があるというのは単に人が多いだけでなく、小さな子供から青少年など(おそらく)活気の源泉になるような年代の人たちが、家族とともに賑わいを形作っているということです。お年寄りから40代、30代、20代の若者、カップルの学生さん、小学生や幼稚園児、未就学児など、ありとあらゆる年代の人がいました。
特に大人や老人に負けないくらいたくさんの子供たちがいて、10年後、20年後もこの地域の人口を支えてくれるという漠然としつつも、おそらく統計的にもそこそこ正しいであろう感覚を抱きました。
お店も活気に満ち溢れ、洋服から雑貨、本や食品などありとあらゆるものが元気よく並べられていました。モールに併設されるレストランや、フードコートは大賑わいで、ミスタードーナツは長蛇の列でした。その時、ちょうどドーナツを買おうと思ったのですが、あまりの人の多さに買うのをあきらめるくらいでした。
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ショッピングモールで実感した東京の強さ、地方との違い
不動産投資において私が東京や一部の都市圏にこだわっているのは、こういう感覚を大事にしているからです。
もちろん利回りや積算などの数字は大前提として把握したうえで、それでも立地が最も重要であると主張し続けているのは、こういう(ショッピングモールの)人の活気などを重要視しているからです。
別にショッピングモールを経営しているわけではないので、ちゃんとした定点観測やPOSデータによる検証はしていません。ですが、そのエリアの人が集まるショッピングモールに休日にちょっと足を運んでみるだけで、そのエリアの人口構成みたいなものが見えると思います。
ただし、高級ブランドのアウトレットなどは、基本的にブランドなどを重要視する層が広範囲から集まるため、あまりサンプルにならないと思います。というのも、ショッピングモールはその規模や形態において商圏規模が設定されていますので、適切な商圏規模の店舗(中規模くらいまで)を見るのが良いと思います。
ちなみに商圏規模とは、その店舗を中心に半径何キロメートルくらいに住む人が来てくれるかを表します。たとえば、町の八百屋さんの商圏は「駅の北側の町内に住む人」というように極小範囲なことが多く、スーパーの場合は、「駅の北側に加え、南側の町内まで」など小範囲などになります。
イトーヨーカドーでいえば駅前の店舗は小範囲、アリオは中~広範囲など、カバー範囲によって店舗名のブランドを変えることもあります。
ちなみに、みんな大好きファッションセンターしまむらは、中範囲(複数の町・市)くらいを商圏にしているそうです。
その設定理由は、費用対効果もありますが、商圏を中範囲に設定することで、その範囲内で同じ服を買った人同士がばったりと出会いにくくなるからという、ユーザーフレンドリーな理由もあるので、なかなか素敵な発想だと思います。
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不動産投資で重要なのは「現場感」
話を戻しますと、日本の人口やそのエリアの人口動態は、統計局の統計を見れば誰でも目にすることはできます。私はそういう数字をとても重要視しています。
しかし、人間は冷静に数値のみでものを判断することはできません。なぜなら人間は感情の生き物だからです。だからこそ、現場感を大事にしたいのです。
「現場をみて10年後、20年後の未来を想像する」
不動産投資を行う上で、このアクションがとても大切だと思っています。今年も一緒に不動産投資を楽しみましょう。
『1億円大家さん姫ちゃん☆不動産ノウハウ』(2018年1月4日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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