ソフトバンクグループから、通信(携帯)子会社の「ソフトバンク」の東証への上場が、12月19日と発表されました。久しぶりの、大型上場となります。(『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』児島康孝)
時価総額7兆円超え⁉ 通信子会社のソフトバンク、12月19日上場
2018年12月19日上場予定
ソフトバンクグループは、通信(携帯)子会社のソフトバンクが、12月19日に東証に上場の予定と発表しました。東証が、正式に上場を承認しました。久しぶりの大型上場となりますね。
孫正義 会長兼社長が率いるソフトバンクグループは、アメリカのシリコンバレーの新興企業などに投資する、「ビジョン・ファンド」を10兆円規模で手掛けています。
この「ビジョン・ファンド」には、サウジアラビア政府から多額の資金が投入され、カショギ氏の事件でソフトバンクグループの資金調達が不安視されていました。
しかし、今回の通信子会社の東証への上場が予定通り進められることになり、ソフトバンクグループは資本市場から多額の資金調達を実現できます。
2兆6,000億円規模の資金獲得か
売り出される株式数は、約16億363万株(=ソフトバンクグループ保有)です。このうち、国内が約14億2728万株、海外が約1億7,640万株です。
国内では、野村証券や大和証券、SMBC日興証券など多くの証券会社が引き受け、販売します。海外はドイツ銀行、ゴールドマン・サックス、JPモルガンなどが担当します。
また、オーバーアロットメントと言われる、株式への需要(人気)が強い場合に同一条件でさらに売り出しを追加するものがあり、野村証券が約1億6036万株を上限に引き受け、販売します。
オーバーアロットメントは確定はしていませんが、ソフトバンクの有名度や規模からすると実行される可能性が強く、その場合、一般分と合わせて約17億6400万株程度となります。
売り出し価格は、12月10日に需要を勘案して決定されますが、1株=1500円の想定ですと、2兆6000億円を超えてきます。
もし需要が強く、1,500円よりも、もっと高くなればさらに増えます。逆に低くなれば、少なめにはなるのですが。それだけの資金を、ソフトバンクグループは資本市場から得ることができるわけです。
この新規株はたぶん、上場前に買いたい人は、倍率が高い抽選になるでしょうね。
Next: 孫正義氏ならではの上場劇。ソフトバンクGがさらに強大に
時価総額7兆円超えか
そして、時価総額は7兆円を軽く超える見通しです。
株式の総数は約47億8,600万株程度あり、ソフトバンクグループは通信子会社ソフトバンクが上場したあとは約63%、約30億2200万株前後の株式を保有します。
ですから、1株=1,500円で計算すると時価総額はざっと、7兆2,000億円近くになり、
上場後に株価がさらに高くなれば、もっとすごい時価総額になってきます。
これはもちろん、上も下もあるわけですが。久しぶりの大型上場で孫正義氏ならではの上場といえます。
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『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2018年10月31日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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