ファストフード店「バーガーキング」の大量閉店が話題になっています。なぜ全店舗の2割にあたる22店舗を閉めるのか。これは日本のデフレが原因でしょう。(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
有料メルマガ『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』好評配信中。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
アメリカで外食すれば10ドル超えが当たり前。対して日本は…
5月下旬に「22店舗」閉店
以前、サブウェイの大量閉店についてお伝えしましたが、今度はバーガーキングです。これはやはり、日本のデフレが原因ということでしょう。
バーガーキングは自社ホームページ上で、日本で展開する店舗のおよそ2割にあたる「22店舗」の閉店を伝えています。
2019年5月下旬に閉店を予定する店舗は、次のとおりです(店舗により5月26日から31日の間に閉店)。
茨城県:3店舗
埼玉県:2店舗
千葉県:3店舗
東京都:5店舗
神奈川県:2店舗
岐阜県:1店舗
京都府:1店舗
大阪府:4店舗
兵庫県:1店舗
(※バーガーキング公式サイトより)
東京では、以下の5店舗です。
・霞が関ビル店
・赤坂TBS前店
・アクアシティお台場店
・イースト21東陽町店
・下高井戸店
官庁街、TBS、フジテレビの近くの店舗が閉店となります。官庁やメディアの人も、デフレの実感を持つことになるでしょう。
また関西では、京都で1店舗あった河原町三条店が閉店。京都には無店舗となります。
大阪では、6店舗のうち、アメリカ村店や北心斎橋店など4店舗が閉店。残るのは、なんばセンター街店と関空エアロプラザ店のみとなります。
兵庫では、現存2店舗のうち、グランフェスタ姫路店が閉店。阪急三宮駅前店のみが残ります。
日本にとっては高めの価格設定だった
バーガーキングは、アメリカの物価では、それほど目立って高いというわけではありません。
しかし、バーガー・ポテト・ドリンクのセットで600円〜900円台という価格は、デフレに苦しむ日本人には高すぎて、気軽に行ける価格ではありません。
東京・成城のバーガーキング(成城学園前店=店舗継続)が店を構えるのは、マクドナルドが撤退したあと、ビジネススーツのチェーン店が出店するもすぐに閉店した場所です。
同じ立地で「ハンバーガー店」に戻っているわけで、客席に電源を用意したり、店舗の内装を念入りにしたりと工夫していますが、やはり高めの価格がネックになっているようで、客足はやや少な目にみえます。
バーガーキングのハンバーガー自体は、魅力的で、ファンも多く、店舗の内装にも努力しています。しかし、それ以上に日本のデフレが厳しすぎるということでしょう。
これは以前に書きました、サブウェイの大量閉店と同じ構図にみえます。
Next: 日本はデフレ続行中?アメリカで外食すれば10ドル超えが当たり前に
アメリカでは20ドル札が重宝している
日本のデフレを示すエピソードとして、アメリカの例を紹介しましょう。
アメリカでは、20ドル札が多く使われています。というのは、外食すれば10ドルを超えるという事情があります。対して日本では、1,000円札で収まります。
物価の上昇が正常に続いているアメリカでは、日本で言うところの2,000円レベルに近づいているわけです。
アメリカで10ドル以内で外食するのは、なかなか難しくなっているのです。
これは、日本の物価がここ30年ぐらい変わっていない、日常では下落しているというのが、異常なわけです。本来なら、日本も1食2,000円ぐらいになっていても、不思議ではないのです。
物価が正常なら2,000円札はもっと普及した
余談ですが、不評の2,000円札も、日本の物価が正常ならば、もっと多く使われていたかもしれません。
そして、1食2,000円が普通であれば、バーガーキングが800円とか900円台でもそんな感じかと思えて、大量閉店とはならなかったかもしれません。
今回のバーガーキングの大量閉店も、やはり日本のデフレが原因で、高めの価格の店が厳しいという現状を示しているといえるでしょう。
<初月無料購読ですぐ読める! 5月配信済みバックナンバー>
※2019年5月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
- イランとアメリカの戦争が、あまりにも危険な理由(5/17)
- NYダウ617ドル安。こういう時にわかる、ポジション調整の重要性(5/14)
- イランと北朝鮮、軍事的に連動の可能性も(5/10)
- 英国・保守党が地方選挙で大惨敗、メイ政権に打撃(5/4)
- メイ首相は、実は「中国派」だった!(5/3)
有料メルマガ『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』好評配信中。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込324円)。
- 英国・北アイルランドで暴動、女性記者死亡(4/20)
- ケイン氏、FRB理事に指名の場合は辞退せず(4/19)
- 渦中のLIXILグループが530億円の巨額損失、潮田氏は辞任へ(4/18)
- 本田悦朗・駐スイス大使が辞職、突然の日銀総裁就任はあるのか?(4/12)
- S400配備の行方は・・エルドアン大統領が訪ロ、プーチン大統領と会談(4/9)
- 米空軍の偵察機RC-135が活動を活発化(4/5)
- 英ポンドは急落も、昨夜9時からは反転上昇(4/3)
- 北朝鮮、「人工衛星」打ち上げの可能性(4/3)
- 早朝に不思議な英国ポンド急落、本日の推移は要注意(4/2)
- トルコ地方選・エルドアン大統領側が大敗の模様(4/1)
- トルコの異常な金利は、何を意味するのか?(3/30)
- ニュージーランドドルと、トルコリラが暴落。危険な、これらの通貨とは・・(3/29)
- ニュージーランド・ドルが急落、今後の利下げ見通しで(3/27)
- 今度のイールドカーブ・フラット化は、本物(3/24)
- 意外な投資先、ノルウェ―・クローネ(3/22)
- 北朝鮮、在中国・ロシア・国連の大使を帰国させる(3/20)
- 北朝鮮に、再び不穏な動きが(3/19)
- スペインの北朝鮮大使館襲撃、反体制派が関与か(3/18)
- ドイツ銀行、コメルツ銀行との交渉を発表(3/18)
- トランプ大統領、EU離脱問題で、メイ首相を批判(3/15)
- ベネズエラは、戦争準備体制入りか(3/13)
- 英国下院、メイ首相のEU離脱修正案を否決(3/13)
- あす午前4時前後、英EU離脱の修正案の採決予定(3/12)
- (続報)未明にポンド急伸、英国とEUが離脱案修正で合意(3/12)
- (速報)未明のポンド急伸、英国とEUが、ブレグジット修正で合意の見通し(3/12)
- 上海総合指数が急落、米中の交渉が不調なのか?(3/8)
- クラフト・ハインツ株の暴落にみる、日本経済の危うさ(3/3)
- 米朝首脳会談、制裁解除の「一部」「全面」とは(3/2)
- インフレ率上昇は、本物?演出?デフレの行方(3/1)
- 誰も言わない、南海トラフ地震と日銀保有株のリスク(2/26)
- ホンダの英国工場の撤退発表、なぜこんなタイミング?(2/22)
- 英国政府のEU離脱案、258対303で否決(2/15)
- 英国のEU離脱案、下院で再び否決の雲行き(2/14)
- 実は、数字に「うるさい」海外投機筋(2/8)
- 急展開!ベネズエラで金の持ち出し騒動(2/1)
- FRB「利上げ休止」に、マーケットは典型的な反応(1/31)
- 欧州・日本で、中国の景気減速の影響拡大か(1/27)
- 乱高下するNYダウ。再び2万4000ドル超に(1/25)
- アメリカの富裕層が、慈善団体を設立し、巨額の寄付をするわけ(1/20)
- ロシア機の墜落は、大きな背景はないようだ(1/18)
- メイ首相の不信任案は、否決(1/17)
- メイ首相のEU離脱協定案、432対202の大差で否決(1/16)
- 英国よる7時(日本時間16日午前4時)に採決予定(1/15)
- JOC竹田会長に、フランス当局が贈賄容疑(1/11)
- 少し気になる「アメリカ国務省が中国渡航情報を更新」(1/6)
- NYダウ、660ドル安。2019年は、円高・株安の年に(1/4)
『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』(2019年5月18日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!
[無料 日刊]
FRB緊急利下げへ」「日銀マイナス金利」をヒットさせた腕を生かし、海外投機筋、米・欧・日の中央銀行の最新情報をメルマガで!まぐまぐ殿堂入り、MONEY VOICE掲載メルマガ。為替FX・株式・資産運用のヒントに、一味違うメルマガ情報。※号外広告あり