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日経平均は60円84銭安、半導体株や精密機械株などが強い。好業績の注目個別銘柄は?(5/30)

日経平均は60円84銭安の2万942円53銭で終了。19年6月期は2回目の上方修正で大幅増収増益予想のマーケットエンタープライズの銘柄分析を紹介します。(『日刊株式投資情報新聞』)

日経平均は2日続落だが、総じて底堅く後場は次第に回復

【株式市場】

日経平均は2万942円53銭(60円84銭安)、TOPIXは1,531.98ポイント(4.43ポイント安)、出来高概算(東証1部)は11億1,333万株。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

5月30日(木)後場の東京株式市場は、東京エレクトロン<8035>(東1)が取引開始後に一段と強含み、ルネサスエレクトロニクス<6723>(東1)はジリ高傾向を継続するなど、半導体関連株や精密機械株などが強さを見せた。日経平均は152円安で始まったあと次第に持ち直し、大引は2日続落ながら下げ幅を縮めた。東証2部指数、マザーズ指数、日経JASDAQ平均とも安いが、JASDAQ平均は大きく持ち直した。

中国による希少金属類の禁輸観測を受け、第一稀元素化学工業<4082>(東1)や大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>(東1)などが一段と強含み、ライフコーポレーション<8194>(東1)はアマゾンとの提携が注目されて後場も上げ幅200円台を継続。

FRACTALE<3750>(東2)はホテルなどへの展開による業績安定化期待などが言われてストップ高。ホープ<6195>(東マ)は引き続き業績見通しの増額が注目されて3日連続ストップ高。アサカ理研<5724>(JQS)は中国による希少金属類の禁輸観測が思惑材料視されて2日連続ストップ高。

5月30日に新規上場となったバルテス<4442>(東マ)は前後場とも買い気配のまま初値がつかず、大引けは、気配値のまま上げる場合の本日の上限の1518円(公開価格660円の2.3倍)。

東証1部の出来高概算は11兆1,333億円(前引けは5億6,189万株)、売買代金は1兆9,219億円(同9465億円)。1部上場2,140銘柄のうち、値上がり銘柄数は960(同497)銘柄、値下がり銘柄数は1,094(同1557)銘柄。

また、東証33業種別指数で値上がりした業種は17業種(前引けは7業種)となり、値上がり率上位の業種は、石油・石炭、鉱業、保険、海運、非鉄金属、ゴム製品、銀行、などが高い。

Next: マーケットエンタープライズ<3135>、19年6月期は2回目の上方修正



業績&株価分析:マーケットエンタープライズ

<15年高値目指す、19年6月期は2回目の上方修正で大幅増収増益予想>

マーケットエンタープライズ<3135>(東マ)はネット型リユース事業を展開し、中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略を推進している。19年6月期は2回目の上方修正で大幅増収増益予想としている。これを好感して株価は急伸している。目先的には過熱感だが、自律調整を交えながら15年7月の上場来高値を目指す展開を期待したい。

<ネット型リユース事業を展開>

インターネットに特化してリユース(再利用)品を買取・販売するネット型リユース事業を展開している。コンタクトセンターからリユースセンターまで一気通貫のオペレーションシステムを特徴とし、マルチチャネル対応で全国的な仕入・販売網を構築している。

買取総合窓口サイト「高く売れるドットコム」をフラッグシップサイトとして、複数の自社運営WEB買取サイトを通じて一般消費者や法人からリユース品を仕入れ、全国のリユースセンターで在庫を一括管理する。そしてヤフオク、楽天市場、Amazon、Ebayなど、複数の主要Eマーケットプレイスに出店した自社運営サイトで、一般消費者や法人向けに販売する。販売サイトのサービスブランドは「ReRe(リリ)」に統一した。

<中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略を推進>

中期経営目標として3~5年の間に売上高100億円、営業利益10億円の達成を目指すとしている。収益基盤強化を目指し、事業拠点拡大の水平展開、取扱商品拡大の垂直展開、そして新サービス構築による事業ドメイン拡大戦略を推進する。

水平展開では仕入基盤拡充に向けて、全国主要都市への新規リユースセンターの開設(17年9月西東京、18年1月札幌を開設して合計10ヶ所)を推進している。

垂直展開ではM&Aやアライアンスも活用して取扱商品カテゴリー拡大を推進している。17年2月中古農機具・農業機械、18年2月中古建機・重機、18年4月中古医療機器分野に参入し、18年9月には中古スマホ相場検索サービスを開始した。

新サービスによる事業ドメイン拡大戦略では、16年8月光通信<9435>と合弁でMVNO(仮想移動体通信事業者)のMEモバイルを設立、17年3月宅配レンタルサービスを開始、18年1月民泊物件サイト運営のスペースエージェントと出資・事業提携に関する契約を締結、19年1月アウトレットジャパンからアウトレットモール情報メディア「OUTLET JAPAN」事業を譲り受けた。19年2月にはプロトコーポレーション<4298>からリユース総合情報サイト運営の「おいくら事業」を承継した。

<引越しシーズンの第4四半期(4月~6月)の構成比が高い収益構造>

収益面の特性としては、転居に伴う商品の買い替えや新規購入などのニーズが高まり、買取依頼・販売が集中する春季の引越しシーズンにあたる第4四半期(4月~6月)の構成比が高くなる一方で、第1四半期(7月~9月)は売上高が減少して営業損益が低水準となりやすい傾向がある。

<19年6月期は2回目の上方修正で大幅増収増益予想>

19年6月期連結業績予想(2月14日に上方修正、5月15日に2回目の上方修正)は、売上高が18年6月期比31.1%増の83億円、営業利益が4.0倍の3億85百万円、経常利益が4.1倍の3億87百万円、純利益が5.6倍の1億90百万円としている。

第3四半期累計は、売上高が前年同期比34.7%増の59億99百万円、営業利益が2億85百万円(前年同期は26百万円)、経常利益が2億83百万円(同15百万円)、純利益が1億35百万円(同4百万円の赤字)だった。

前期開設した2拠点(西東京、札幌)による買取商圏拡大も寄与して既存のネット型リユース事業が伸長し、農機具や医療機器など専門性の高い商品分野への展開、オウンドメディアの収益化、子会社EMモバイルの通信サービスの伸長など新規分野も拡大した。増収効果で営業損益が大幅改善した。そして通期も大幅増収増益予想である。好業績を期待したい。

<株価は15年高値目指す>

マーケットエンタープライズ<3135> 日足(SBI証券提供)

株価は2回目の上方修正も好感して急伸している。目先的には過熱感だが、自律調整を交えながら15年7月の上場来高値2,825円を目指す展開を期待したい。5月29日の終値は2,081円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS35円27銭で算出)は約59倍、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS185円47銭で算出)は約11倍、時価総額は約106億円である。

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image by: Evan El-Amin / Shutterstock.com

日刊株式投資情報新聞』2019年5月30日号より
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