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海外不動産投資で年利10%を狙える…日本の常識では考えられない、その手法とは?=花輪陽子

今回は年利10%を狙える海外不動産投資の手法を解説します。株高、債券高で運用難の時代に絶対的なリターンを出す方法は一つ、流動性を犠牲にすることです。(『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』花輪陽子)

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プロフィール:花輪陽子(はなわ ようこ)
外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。

年利10%なんて怪しい?実現にはもちろん、正しい知識が必要

高利回りが狙える、イギリス不動産投資のフィリップいう手法

今回は年利10%を狙える海外不動産投資の手法を解説します。「年利10%って怪しい」そう思う人も多いでしょう。それは正しい感覚です。

なぜこれほどリターンが高いのでしょうか。株高、債券高で運用難の時代に、絶対的なリターンを出す方法はたった一つ。その答えは、流動性を犠牲にするということです。

年金ファンドなども運用が困難で、その一部の資金をプライベートエクイティに投資をするなどしているようです。

今回は3年という期間の流動性を犠牲にすることで得られる10%リターンの出る投資についてお話をします。

英国不動産など海外不動産投資では高利回りを狙える

海外不動産の開発案件に投資をする場合、10%は決して高過ぎる水準ではありません。実際に英国不動産に投資をしている富裕層の方の中でも「3年間で45%のリターンを得た」という人もいるくらいです。

また、現物不動産に投資をするのではなく、ファンドになっているものを買うなどの様々な手法があります。シンガポールのIFA(インディペンデントファイナンシャルアドバイザー)がよく提案してくる商品としては私募ファンドが挙げられます。

オーストラリアのランドバンキングで期待リターン10%といったファンド、英国のヘルスケアに投資をしているファンドでトラックレコードが5年間ずっと右肩上がりといったファンドもあります。

こうした私募ファンドの場合、最低投資金額の単位も適確投資家(一定以上の年収や金融資産の要件を満たす投資家)でないと20万ドルなど高めだったりするケースもあります。

高利回りを狙えるフリップという手法は

不動産投資の手法としては現物不動産を保有する以外にも、フリップ、フォークロージャー、ランドバンクなどの手法があります。

フリップとは現物の中古不動産を購入し、リノベーションをすることにより価値を高めて、市場に転売する手法です。

いかに中古不動産を安く購入し、リノベーション効率よくするかが重要です。現地のデベロッパーの実績やスキームの構築の方法によっては現地の銀行融資を使ってレバレッジをかけることも可能です。スキームを簡単に説明すると、現地で設立させた法人に、投資家が出資をして儲けをデベロッパーと配分します。

手法にもよりますが最低投資額は約75万円程度とボーナスから投資をできるくらいの金額です。

開発から入ることによって、安く仕込むことができ、大きな利益を出すことができるのです。

Next: 海外の不動産投資で利益を出すことができる理由とは?



日本と海外とでは融資環境が違う

日本でもデベロッパーの開発案件に投資をすることができるのでしょうか?できたら誰もがやりたいですよね。しかし、日本は個人の場合でも銀行がフルローンをしてくれるような環境です。そのため、投資家から資金調達をする必要がないのです。

海外では不動産投資をする際には投資家はフルローンを組むことは一般にできません。融資を受けられても50%程度で、国によっては金利も非常に高いです。また、このような開発案件の場合、プロジェクトファイナンスになるために住宅ローンよりも更に借り入れ金利が高くなる場合もあります。

そのため、投資家から資金を募るという手法が海外では一般的なのです。大手の生命保険会社なども資金の運用先としてこの手の不動産に投資をしている場合もあります。また、このフリップという手法は、ロンドンや東京の中心地など余っている土地がない場所では有効な手法となります。

イギリスではグリーンベルトによって環境を守るために国土の一部しか開発をすることができません。また、古い建物を取り壊すことができず、リノベーションによって価値を出す手法が定着しています。

また、イギリスでは持ち家比率が8割で一生のうちに8回前後マイホームを住み替える人が多いので、流動性が非常に高いのです。

東京でも建物の高さ規制があるエリアではタワーマンションなども少なく、供給数が限られます。こうしたエリアではフリップという手法も有効になります。英国の案件では債権者としてデベロッパーに融資をする方法だと、3年間で年利10%固定の金利を得ることができます。こちらはローンノートという形で、デベロッパーにお金を貸すというシンプルな方法です。

デベロッパー側も信託に不動産の担保を入れています。そのために、万一の場合も債権者の権利は守られます。これが株主として出資をする場合との決定的な違いとなります。最低投資金額は5,000ポンドなので約75万円程度です。

債券を中古市場で購入する場合、現在の相場では債券の値段が110円など100円を超えてしまっています。債券は満期時に100円で償還をするので割高な買い物となります。しかし、ローンノートという形の場合、100でお金を貸して、100で償還をします。また、期間中の金利も固定でもらうことができるのです。

これに対して株式型で出資をする場合は、今あるプロジェクトに期限内に出資をするという形です。プロジェクトも応募を募るとすぐに募集金額が集まってしまうために速やかに申し込む必要があります。また、株式型の場合、プロジェクトが大成功をした時のリターンは大きいですが、固定で金利がもらえるわけではありません。

プロジェクトによって期待リターンのブレは出ます。とはいえ、もともと安く仕込んでいるので損をする確率は低いです。

リノベーションが終わって売却をできた後に儲けが配分されるという形です。プロジェクトにもよりますが、短いものだと1年、平均3年、長いものだと5年というものもあります。

こうした案件は様々な業者が行っていますが、しっかりとした業者を選ぶことが大切です。また、日本の大手の運用会社も私募投信として販売しているようです。大手の場合、配当を6%など抑えて配分をする場合も多いようです。

そのために直接デベロッパーに投資をした方がリターンは大きくなります。考えられるリスクとしては為替リスクです。ですが、ポンドは既に十分に安い水準です。ブランド物を見るとその割安さが分かり、中国人の爆買いが今はイギリスで行われていると言われています。

それから、3年など期限内に解約をすると金利がもらえない、解約手数料がかかるなどのデメリットがあるために、投資期間中は使う予定のない余裕資金で行うことが重要です。

Next: イギリス以外の海外不動産投資でも、リターンは期待できるのか?



海外不動産投資に負けない方法

さて、そもそも現物の海外不動産投資はどうなのでしょうか。与沢翼さんをはじめとした著名人がマレーシアの不動産などを紹介しましたが、その結果は散々なものでした。

マレーシアなど東南アジアで現物不動産で利益を出すのは非常に難しいのです。なぜなら、供給過剰のうえに広告費や仲介手数料などで10%程度はリターンが削られるからです。

ただ、国や地域によってかなり低い投資金額で不動産投資や預金などをすることによって居住権や永住権などを支給してくれるところもあります。

そうした場合や自分が住む予定がある場合は購入してもよいと思います。私の知人もリタイアメントビザを持っている関係で不動産も買っている人もいます。

しかし、純粋にキャピタルゲイン、インカムゲイン狙いの投資だと厳しいものがあります。

不動産投資で勝つたった一つの法則

不動産投資で負けないたった一つの法則としては需給をしっかりと見極めるということにつきるということです。一部例外を除いて需要と供給のバランスで不動産価格は決定されます。

つまり、不動産投資(特に現物保有)の場合、需給が安定している場所を探せば基本的に失敗する可能性は低くなります。需給の安定=人気ではないのが注意点です。

例えば、人気の東南アジアやアメリカの地方都市などは供給過剰で、その一方で東京の一等地やロンドンなど供給数が限られるエリアでは供給不足が発生しているということです。

不動産投資をする際に新築に価値があるアジアの市場と、中古物件に価値のある欧米の市場との違いを意識して投資をすることが大切です。

海外不動産投資をする際にまず着目しなければならないことに、外国人規制があります。シンガポールやインドネシアでは外国人は一部の地域を除いては土地を買えない、マレーシアでは一定金額以上の不動産でないと購入ができないなどです。

インドネシアではレンタルイールドは高いものの、ルピアが対円など主要通貨に対して下がり続けているために、儲けが為替で相殺されると聞きます。

また、ローカルの人の給与や家賃相場を把握することが大切です。ローカルの人も借りられる物件なのか、外国人向けの高級物件なのか、借り手を明確に想定しておかないと、借り手の全くいない不動産を買ってしまうことにもなりかねません。

もちろん自分で住むという理由であれば出口を気にせずに好きな不動産を購入することもできます。

投資目的の場合は出口を意識して、必ずしも現物投資にこだわらないというのも一つでしょう。

フリップという手法では、最初から出口を作ってあげて数年間で儲けを回収するという手法になります。

つまり、最初からインカムゲインもしくはキャピタルゲイン目当ての人には効率のよい投資方法と言えるのです。

Next: 年利10%を狙う不動産投資のポイントをまとめると…



<知っておきたいマネー用語>

●Land Banking(ランドバンキング)
ランドバンキングは将来上がると見込まれる土地を購入して、中長期間保有して価格上昇時に売却することによってキャピタルゲインを狙っていく手法です。

●Foreclosure(フォークロージャー)
ローンのデフォルトにより、競売のために銀行が行う不動産の差し押さえのこと。銀行の抵当権が設定されている競売物件のファクタリングが行われているアメリカの一部の州などで可能な投資手法。

ファクタリングで格安に購入した債権者との交渉に、強い弁護士とチームを組むことによって低価格で物件が取得できる可能性があります。

本日のまとめ

・高値のブル相場で絶対リターンを出す唯一の方法は流動性を犠牲にすること

・不動産投資は現物投資以外にも様々な手法がある

・投資目的の場合、出口を作って、高利回りを狙うフリップという手法は有効

・不動産が上がるかどうかは需給バランスで決まる

・アジア現物不動産はハイリスクローリターン
思っているようにキャピタルゲイン、インカムゲインが狙えない場合も

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本記事は『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』(2019年12月13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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