本当にデキる人が「いつか機会がありましたら」と絶対に言わない理由

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つい口にしてしまいがちな「いつか機会があれば、ご一緒しましょう」という言葉ですが…、無料メルマガ『ビジネス発想源』の著者・弘中勝さんによると、「無意味で非現実的なセリフナンバー1」とのこと。なぜ? その理由を知ると、「今後絶対に言うまい」との決心が固まること請け合いです。

機会を作り出せる人

「いつか機会があれば、何かご一緒できたらいいですね」

私がこれまで何百回、何千回と聞いてきて、たった一度でも形になったことがない非現実的なセリフ、ナンバー1がこれです。

やたら言われるんですよ、これ。やたら言う人が多いんです、これ。

でも、いつか機会もないし、何かご一緒することもない。実現性がないから、無意味なセリフである、と私は冷静に思いながら聞いています。

名刺交換をしてくれとせがまれて、今の仕事の話を聞いてくるから話してあげたら、「そうですか。いつか機会があれば、何かご一緒できたらいいですね」。

いや、もういいから。

スマホアプリを作ったり電子書籍を作ったりと新しいことを始めたことを発表すると、「興味あります。いつか機会があれば、何かご一緒できたらいいですね」。

いや、言いっ放しでしょ。

本人は「いつか機会があれば」と自分が言ったことを忘れながら新しい人に連発していっているので、その機会を自分で作るわけでもなし、そういう機会は絶対に訪れないんですね。

これは要するに「何かいい儲け話があったら、俺も混ぜてくれ」ということの布石でしかないんですね。「何か」をもらえることを待っているだけ、という人は、このセリフを使いたがるのです。

もう飽きましたし、もう慣れました。

「いや、でも実際そういう機会があったらどうするの」と思う人も多いでしょうが、そういう機会は、自分が作らない限り生まれません。ですから、本当に創造力のある人や、本当にその相手と組むことが最適な人であれば、「いつか機会があれば」ではなく、「あなたのこの部分と、私のこの部分を合わせれば、面白いものができるんじゃないですかね?」と、すぐにその「機会を提案できるはずなのです。それができない人に、「いつか機会があれば」という機会を作り出すのはほぼ不可能です。

誰かとご一緒するのは、すごく好きです。しかし、自分でご一緒する機会を作るつもりもないのにご一緒することを求めたがるだけの人は、非常に不思議だなあと感じます。

自分を売り込みにくる人も同じです。「何かやらせてください!」という人に限って、何かやらせると「思っていたのと違う」などと言って平気で簡単に去って行ってしまいます。

本当に能力のある人は、「こういうことをさせてもらえれば、自分は強いです!」ということを明確に提案できます。そのように自分の用途を限定してしまうと機会が減ってしまうように感じるかもしれませんが、実際にはそれが明確に分かっていることで、「では、こういうのはどうだろう」と相手からもっといい案が出てきたりするのです。また、その人には必要のない能力だったとしても、「ちょうどそういう人を求めている知り合いがいるよ」と、別の良い機会を紹介してくれたりもします。

「何かやらせてください」という求めたがりの人間ほど、結局は使い道がないのです。

機会を作り出せること、機会を提案できること。これが、今のビジネスの世界においてとても重要なことだと思います。

【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)

  • まだ会ったことがない人で、自分がいずれ会ってみたいと思っている人の名前を、思いつく限りノートに書く。
  • その人に、自分が仕事を発注・依頼するとしたら、どんな仕事がよいか。簡単な企画案をノートにまとめる。

image by: Shutterstock

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