洋画を観るときは字幕に集中してしまいがちですが、実際に登場人物のセリフに耳を傾けてみると色々な発見があるものです。無料メルマガ「カリスマ英語ナレーターユッキーがお届けする!週間ラジオ英会話♪」の著者ユッキーさんが、今年のアカデミー賞作品賞に輝いた作品「SPOTLIGHT」(邦題:スポットライト 世紀のスクープ)の中から厳選した5つのフレーズを詳しく解説しています。
映画を見るのが100倍楽しくなる
第88回アカデミー賞、作品賞に輝いたのは「SPOTLIGHT」(=「スポットライト 世紀のスクープ」)でしたね!!
「バードマン」のマイケル・キートン、「アベンジャーズ」のマーク・ラファロ(ハルク役♪)、『君に読む物語』のレイチェル・マクアダムス、「ハンガーゲーム」、「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トウッチはじめ、俳優陣も豪華でとても楽しみです。
マイケル・キートンは昨年の「バードマン」に続いて、2年連続作品賞受賞作品のメインキャラクターを演じていて…すごいですね!!
今年も監督賞を獲ったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督もすごすぎます。
個人的な感想はこの辺にしておいて、 作品賞受賞記念として映画「SPOTLIGHT」の印象的なフレーズを5つご紹介します。
これを読むと映画が100倍楽しみになるかも!?
ネタバレしない程度に予習ができるよう、予告編で登場するセリフを解説します。
「私は予告編も観ない主義!!!」という方は、読まないでくださいね。
自分で書いておきながらおかしな話ですが、私はどちらかというと観ない主義、観るのを避けている主義なので…。
(タイトルや俳優、ポスターだけで観に行きます)
そういう方いらっしゃいましたらぜひスルーしてください。
※全部同じ画像が表示されていますが、下記の動画は再生を押すと各セリフの位置からスタートします。
1. Where’s the editorial responsibility in publishing rec(ords of this nature)?
訳)これを記事にしたら誰が責任を取るんだ
予告編ではWhere’s the editorial responsibility in publishing rec-となんだか途中で切れています。
調べて見たところ、records of this nature? とこの後続いているそうです。
映画を観ていないので流れがわかりませんが、ここでの「nature」は「状態」、「状況」という意味で使われているのかも?
でも調べてみて初めて知ったのですがnatureはキリスト教として「自然の姿」を意味する時に使う単語でもあるそうです。
SPOTLIGHTは教会のスキャンダルを暴く話なので、もしかするとそんな意味も含めてnatureと言っているのかもしれません。
本編の字幕が楽しみですね!
☆editorial【形】編集部の、社説の【名】記事、社説、論説 edit(=編集する)editor(=編集者)の派生語
☆responsibility【名】責任、義務
☆publishing【名】出版業 publish(=出版する)の派生語
Where’s (Where is) :どこだ?
the editorial responsibility:編集の責任は
in publishing records of this nature?:この状況を記録して出版したとして
責任はどこだ=誰が責任を取るんだ?
これに対するマーク・ラファロの返しがコレ!
↓
“Where’s the editorial responsibility in not publishing them?”=では記事にしない場合の責任は?
言われたフレーズに否定語の「not」を加えて「お言葉お返しします」といった感じの、カッコイイ切り返しです。
2. I’m sorry. I knew I was gonna do this.
訳)これ以上話せない
このセリフ、予告編ではかなり意訳されています。
映画本編ではある程度の流れがあって発される一言なようです。
これを直訳すると…
I’m sorry =ごめんなさい。
I knew I was gonna do this =こうなると(こうすると)わかっていたんだ。
教会の秘密を知りながらも誰にも言えずに抱えてきた目撃者が証言するシーン。
do thisのthisはおそらく「自分が証言をすること」を指しているのかなぁと思います。
言おうと思っていたのに言えずにいた。
早く言えばよかった。
今になってしまって申し訳ない気持ちでいっぱいです。
といったシーン?
3. I am here because I care.
訳)私たちチームは諦めない
日常でも使えそうなぜひ覚えておきたいフレーズです!
誰かを本気で励ましたい時、強く覚悟して共に闘うという時、使ってみましょう。
☆care【動】心配する、気にかける、大事だと思う
I am here :私はここにいるわ
because:なぜならば
I care:(あなたのことを)気にかけているから
直訳すると少し意味が薄れますが、ものすごく想いの込もった強い一言です。
英語も日本語も、言葉ってこんな風に短くスパッ!と決まれば決まるほど意味やそれに込められた意志が強くなる気がします。
4. You want to be on the right side of this.
訳)正義を貫くんだ
You want to:(君/君達は)~したい
be on the right side:正しい方(サイド)に立っていたい
of this:この一件の”Do you want to be~”「~でありたい?」という疑問系ではなく”You want to be~”と断定の形で入っています。
正しい方にいたいだろ?
正しくあるべきだ → 正義を貫くんだ
ん~!カッコイイ!
5. (I just think) that we can do better.
訳)我々なら出来るさ
予告編で聞こえてくるのは“that we can do better”だけですが、ちょっと調べてみたところこの前に “I just think”が付いているみたいです。
just(=ちょっと、ただ)が入ることによって「ちょっと思うんだけど僕らならもっとできる気がする」=我々ならできるさというニュアンスになっているんですね。
こうやってセリフを一つずつ見ていくと予告編だけでもかなり英語が勉強できることがわかります。
早速使いたいフレーズ、ありましたか?
映画『スポットライト 世紀のスクープ』は4月15日公開!
ワクワクしながら待ちましょう!
【映画公開情報】『スポットライト 世紀のスクープ』4月15日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開 配給:ロングライド
Image by: Photo by Kerry Hayes (C) 2015 SPOTLIGHT FILM, LLC
「カリスマ英語ナレーターユッキーがお届けする!週間ラジオ英会話♪」
著者/ユッキー
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