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【ためになる撮り鉄講座】初心者がまず覚えるべき、鉄道写真の5大ジャンル

鉄道写真のビギナー向けに、撮影方法や上達のコツなどをイチから教えてくれる無料のメルマガ『ちょっと上を行く鉄道写真を撮る方法』。今回はそのバックナンバーのなかから、鉄道写真を分類する“5つのジャンル”についてレクチャーした記事をご紹介。ありきたりの構図に縛られず、色々なものにカメラを向けることが、上達の近道のようですよ。

鉄道写真の5ジャンル

ご覧いただきまして、ありがとうございます。

【失敗しない鉄道写真伝道師】うわじま6号です。

一口に鉄道写真といいましても、色々なスタイルがあります。

具体的には形式写真、編成写真、風景写真、イメージ写真、スナップ写真の5つがあり、それぞれ異なる特徴を持ちます。

形式写真は駅や車庫に停車している車両を、図鑑のように撮影する手法で、記録性の強い写真ですが、鉄道模型製作の資料として撮影する人もいます。

形式写真は標準レンズを使い、車両の後部までピントが届くように、絞り込んで撮影することが基本で、車両以外の余計なものは、極力構図から排除します。

編成写真は走行中の列車を駅や沿線で撮影する、鉄道写真の中でポピュラーなものですが、列車の正面と側面の比率が、3対7となるように構図を決め、順光で撮影することが原則です。

また編成写真はオートフォーカスよりも、あらかじめレール面にピントを合わせる、置きピンと呼ばれる方法で撮影し、できるだけ速いシャッター速度に設定します。

>>次ページ 他の3ジャンルの特徴とは?

風景写真は文字通り、風景と列車のコラボ写真ですが、ポイントはバランスで、風景と車両の配置や、主題と副題を明確に決めることが、成否のカギとなります。

ロケーションにもよりますが、風景写真では車両よりも風景を主体とし、列車は脇役的に撮影する方が、写真を見る人に意図が伝わりやすくなります。

 

イメージ写真は創作性が高く、風景写真やスナップ写真などの要素も含まれますが、作者のセンスがもっとも表れるジャンルです。

イメージ写真には流し撮りやシルエットなど、様々なものがありますが、見る人を納得させるためには発想力・独創性に加え、失敗を恐れない、チャレンジ精神も必要です。

 

スナップ写真は駅や沿線で目にしたもの、感じたものを瞬時に撮影しますが、フットワークを重視するため、三脚などは使わず、装備は軽くすることが鉄則です。

スナップ写真はシャッターチャンスを逃さないために、軽量なコンパクトデジタルカメラ、またはミラーレスカメラなどで、いつでも撮影できる準備をしておくことがコツですが、一眼レフカメラでもレンズは扱いやすい、できるだけ軽いものを選びましょう。

 

>>次ページ 撮った先にあるものに創造性を膨らませることが大切!

簡単に5つのジャンルを述べてみましたが、どれも撮影方法の基本はあるものの、これといった区分や決まりなどはなく、それでいて主題や目的が明確でなくてはいけません

個人として楽しむのか、記録として残すのか、またはコンクールに出品するのかなど、当然ながらこれら目的の違いにより、撮影方法も変わってきます。

鉄道写真というと、どうしても列車が主役になりがちですが、たとえ列車がなく、駅舎や踏切、レールだけでも、創意工夫次第で立派に鉄道写真として成立します。

鉄道写真は奥が深く、難しいことは事実で、20年以上鉄道を撮り続けている私でも、未だに失敗は多いです。

これを単に「オマエが下手なだけだ」と言われれば、まったく反論の余地はありませんが(笑)、それでも確実に言えることは、「鉄道写真は面白い!」ということです。

鉄道が好きであるならば、撮ることもまた好きになるでしょうし、それはまた、写ったものが楽しいことにほかなりません。

5つのジャンルにこだわることはありせんし、鉄道写真は撮影の自由度が高いですから、ただ漠然と撮るのではなく、撮った先にあるものに創造性を膨らませることが大切です。

そうやって撮影したものが、結果的に5ジャンルのどれか、です。

試行錯誤することもあるでしょうが、「撮る楽しさ」を意識しながら、色々なものにカメラを向けることで、テクニックは間違いなく向上します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

image by:うわじま6号

『ちょっと上を行く鉄道写真を撮る方法』
著者/うわじま6号
このメルマガでは、おもにこれから鉄道写真を始められるという方へ、基本的な撮影方法から上達テクニックまで、わかりやすく解説しながら、鉄道写真の素晴らしさをお伝えしていきます。
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