60歳以上は「クルミ」を食べるとコレステロールが下がる? ー米研究

2016.04.13
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お酒のおつまみとして定番のナッツ類、中でも注目したいのが「クルミ」です。高カロリーでも太らない、さらに病気を防ぐ効果があるスーパーフード。ぽっこりお腹は気になるけど、夜の晩酌がどうしても欠かせないお父さん、必読です。

クルミ摂取でコレステロールが低下、メタボ対策にも効果的

ナッツ類って美味しいけど、カロリーが高いから太りそう、というイメージですよね。

クルミもその例に漏れず、ダイエットの敵だと思われがちですが、空腹時の胃痛を緩和するたんぱく質や、消化を助ける食物繊維を豊富に含むクルミは、一部専門家の間では「スーパーフード」と呼ばれているのです。

ロマ・リンダ大学とバルセロナ・ホスピタルクリニックの調査団による事前研究では、中高年者が一握りのクルミを定期的に摂取すると、極端に体重が増えることなくコレステロール値を大幅に低下させることが明らかになりました。

クルミで健康的に年齢を重ねるための研究(WAHA)」では、健康的な60歳から82歳までの被験者707名に対して実験を行いました。

うち260名が定期的にクルミを摂取しましたが、その際にクルミのカロリーや主要栄養素、摂取量等に関する特別なアドバイスは受けませんでした。

実験開始1年後、クルミを摂取したグループと摂取しなかったグループそれぞれに僅かな体重の増加と、総コレステロールや中性脂肪、HDLコレステロール(善玉コレステロール)といったコレステロールに変化が見られました。

そしてなんと、クルミを摂取していたグループは、大幅にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値が低下したという結果がみられました。

さらに、高齢者にとってのこの効果は「長期的に維持される」と話すのは、本研究にあたったバルセロナ・ホスピタルクリニックのロス医師。

「クルミを食べることによってこの特定の年齢層に大きな健康効果があることがわかったのは、喜ばしいことである」とのこと。

アメリカでは長期疾患や死亡の主因とされる2型糖尿病や循環器系疾患のリスク軽減など、健康に対するクルミの潜在的有効性は、過去の研究によってすでに明らかになっています

クルミにはオメガ3脂肪酸および分岐鎖アミノ酸が多く含まれていますが、これが慢性炎症の減少やメタボリック症候群の処置に有益であると考えられています。

WAHAのこの研究結果は、カリフォルニア州サンディエゴで行われたExperimental biologyで発表されました。

その他にも、同カンファレンスで公表された研究結果には、日常的に多価不飽和脂肪を多く含むクルミを1.5オンス(約43グラム)食べることで腸内の善玉菌を増やし炎症やコレステロールを減らすことができ、結果的に心臓病の予防につながるという発表もありました。

また、クルミには空腹感を減らし、満腹感を増加させる効果もあるそうです。

毎日食べても太らない、さらにはコレステロールを下げる効果まで期待できるクルミは、まさに私たちにとっての「スーパーフード」と言えるでしょう。

今日から早速あなたの食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

Image by: shtterstock

Source by: Experimental biology, メディカル・センター

文/貞賀 三奈美

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