ニトリとJINS、勝ち組企業が取り入れる「SPAモデル」はホンモノか?

 

一方で、このアパレル業界で成功したビジネスモデルを取り入れて、飛躍的な成長を遂げる他業界の企業も現れてきました。

その代表が、家具業界でいえばニトリであり、メガネ業界ではJINSなどもSPAモデルを取り入れて成功を収めているのです。

多くの業界に広がりを見せたSPAというモデルは、今や「製造小売業を表す一般名詞となり、アパレル業界以外でも同じようなビジネスモデルを採用していれば、SPAと呼ばれるようになっています。

実際に大前研一先生も以下のサイトでニトリのビジネスモデルをSPAと呼んでいます。

もしも、あなたが「ニトリホールディングス社長」ならば

細かく言えばSPAとはGAPの生み出したビジネスモデルを指しますが、今やその概念はアパレル業界のみならず多くの業界に波及しているのです。

このようにアパレル業界のみならず多くの業界で大きな成功要因となっているSPAですが、どのような業界でもこのSPAモデルを導入すれば成功するとは限りません

たとえば、アップルなどは敢えて製造部分はアウトソースし、自社では企画・デザインやマーケティングにフォーカスしています。

最先端の技術が必要な多くの部品で構成されるスマートフォンなどは、自社内にすべてのサプライチェーンを取り込むよりは、その時々で最高のものを提供できる企業に任せて、自社は企画・デザインやマーケティングに注力する方が成功確率は高くなると判断しているのです。

このように、ビジネスモデルを検討する際には、自社の中にすべてのサプライチェーンのプロセスを取り入れる垂直統合型が有効なのか、それとも一部は他社にアウトソースする水平分業型が有効なのかを慎重に判断したうえで、適切なモデルを取り入れる必要があるといえるでしょう。

image by: Wikimedia Commons

 

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