なぜスタバのコーヒーは高いのに売れるのか?行きたくなる仕組みの謎

2016.06.02
by yomeronpou
 

スターバックスの売れる仕組みは?

私はスターバックスが大好きで、仕事の合間にひと休みをしたり気分転換を兼ねてスタバで原稿を書いたりしています。

以前、スターバックスでコーヒーを買ったときにあるキャンペーンをやっていました。

購入したレシートに書いてあるスターバックスのインターネットのサイトに行き、アンケートに答えると自分だけの番号をもらえ、その番号を持ってスタバにいけばドリンクが1杯無料になるという企画でした。

アンケートの内容はお客様満足度の調査でした。

スターバックスの基本戦略はやはり顧客満足度を上げること、特にバリスタと呼ばれる店員さんの対応や、100%ではなく120%やっているかを中心に質問していましたので、社員の個別対応に満足度アップのカギがあると考えていたようです。

これは、スターバックスにとって値引きやおまけつきのキャンペーンよりも、顧客満足度を上げることを最優先の課題にしているために、このような質問をしていたのだと推測できます。

そして、この調査に回答したお客様に、無料で1ドリンクさしあげるという、来店プロモーション=クーポンを実施し、お客様に再来店=リピートを促しています。

これは、スターバックスもお客さまもハッピーになれる企画だと言えます。

また私はスタバにはマイカップをもっていくのですが、先日忘れたことがありました。その時に店員さんが、

「今日はマイカップではないのですね」

と声をかけてくださいました。

スターバックスのコーヒーは、ドトールやカフェドクリエよりやや高めですが、落ち着いた雰囲気とコーヒーのおいしさに加えて、このお客様に対する姿勢で選ばれる」ファストフードのカフェになっています。

飲食店のマーケティング活動でも、再来店をしてくれるお客様はとても大事なお客様です。そして、大事なお客様は値引きやおまけよりも、丁寧な対応や落ち着ける店内、そしてなにより食べたり飲んだりするメニューのおいしさを評価してくれるお客様だといえます。

このようなキャンペーンを実施することによって、重要なお客様であるリピーターの来客促進と同時に顧客満足もあげることができますよね。

スターバックスは「Third Place」、人の第1の場所である「家庭」、第2の場所である「職場や学校」に続いて、落ち着いて楽しんだり勉強や仕事ができる第3の場所を提供しよう、という意味です。

この理念を元にしての、様々なサービスや販売促進が、スターバックスへのゆるぎないロイヤルティ(=忠誠心)につながって、カフェといえばスタバだな、と一番に思い出してもらえるようになっています。

すなわち、売れる仕組みですよね。

大企業のスターバックスのこの企画を、中小企業や個人事業主が運営する飲食店やサービス業でも少しアレンジして取り入れてみると、自然と来店してもらえる“来客の仕組み”を創ることができます。

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