インターネットが殺せなかった「物流業者」が勢いを増してきた

yamato0622
 

インターネットやeコマースの普及により、一時期は不要論まで囁かれていた物流業者。しかし、無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』の著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんは、「大手はむしろ勢いを得ている」とし、昨今の「ビジネスの複雑化」がさらに物流業者の地位を向上させると分析しています。

物流業者の必要論が高まっていく?

問屋不要論、卸不要論が唱えられて久しいですが、問屋や卸などの物流業者が完膚なきまでに淘汰される気配は今のところ見ることができません。

インターネットやイーコマースの普及により、事業者から消費者へダイレクトでの販売が進むため、物流機能は縮小していくとみられていました。また、SPA(製造小売業)の台頭による物流業者を介さないビジネスが進化してきたことも、物流業者不要論が勢いを増す理由となっていました。

たとえば、インテリア・家具小売業大手のニトリは物流を自社で行っています。物流業者を介さないため、物流コストを抑えることに成功しています。

ニトリのような企業が増えることで、物流業者は締め出されていくのではないかとも言われていました。しかし、統廃合の動きはあるものの、大手の物流業者はなくなるどころか、むしろ勢いを得ている傾向にあります。

ここで、物流業者の役割について考えます。物流業者の一番の役割は、製造業者が製造した製品を顧客に届ける配送機能物流機能)にあります。そのため、ビジネスの流通経路が増えれば増えるほど、物流業者の役割は大きくなります。ビジネスのプレイヤーが多ければ、それに合わせて、流通経路は多くなります。よって、ビジネスのプレイヤーが多ければ多いほど物流業者の役割は大きくなります

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