英バーバリーに逃げられた「三陽商会」が赤字に転落した本当のワケ

 

卵は一つのカゴに盛ってはならない

しかしながら、三陽商会へのライセンス契約の打ち切りはかなり前から分かっていたことでした。ライセンス契約は1999年に締結され、2020年までとしていました。しかし、09年10月に、ライセンスの契約を15年までとすることで合意したと発表しています。09年には分かっていたことでした。

09年から今に至るまで、バーバリー以外のブランドを育てることができなかったことが三陽商会の現状の不振につながったと考えることができます。バーバリーに頼りきった経営のツケが回ってきたようです。

このことから学べることは、大きな一つの柱に依存した経営は危険であるということです。投資の世界に「卵は一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、これは経営にも当てはまることといえるでしょう。一つのカゴを落として卵を割ってしまってもいいように、カゴは複数持っておくべきといえそうです。

image by: Wikimedia Commons

 

店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業
著者/佐藤昌司
東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。
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