「水虫は一生治らない」は大ウソ。完治のための効果的な対処法

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素足になることの多い季節になると、どうしても気になってしまうのが足の水虫。そこで今回は、不良科学者・くられ氏による“水虫集中講義”を一挙公開。感染防止のちょっとしたコツから“一生物”の水虫との付き合い方まで、知ってるようで知らなかった水虫のこと、すべて教えちゃいます!

水虫の原因菌「白癬菌」と繁殖の防ぎ方

水虫のシーズンがやってきました。……実は水虫(白癬菌感染症)はオールシーズンで、感染先も足だけではありません。ここを見落としていると、水虫はまさに一生物になるのですが、水虫は治る病気です。その生態を理解しなければ、水虫対策なんてのは対処療法にしかならないわけです。

水虫の原因菌、白癬菌とはなんなのでしょう?

実はこれがくせ者で、白癬菌は総称であり、その実数十以上の種類がおり、感染した人の足の皮膚や剥がれ落ちたフケの中にいるだけでなく、もともと猫や犬、ハムスターなどの動物の皮膚にいるもの、土の中で落ち葉や有機物を分解するためにいたもの、乾燥した皮製品の上に生えるものなど、相当様々。

健康な肌は常在菌がしっかり守っているので、外からやってきたこれら真菌(カビの仲間)が繁殖するスキなど本来は無いわけなのですが、蒸れる場所では環境的に真菌が優性になってしまうので、足や脇、股といった蒸れやすい場所の症状が多いというだけなのです。免疫力が下がっていたり、肌ケアを失敗していたり、風呂に入らず不衛生にしていると、体のすべての部分で繁殖ができます。

仮に猛烈な感染性をもつ剥離断片を、脱衣所なんかで踏んでしまって足の裏について繁殖が開始された……としても、組織に潜り込むためには24時間以上かかります。少し潜り込んだところで、毎日綺麗に洗っていれば感染が起きることはありません。

薬による感染防止も可能です。

いずれも真菌類であるということから抗真菌剤が効くので、公衆浴場やスポーツジムの脱衣所などに行く場合は、水虫の薬を先に足に塗っておくことで、かなりの予防ができます。予防的な意味で、抗真菌剤を1つ買っておくのはアリでしょう。

またこれからのシーズン、家に人が来て裸足で歩き回ることもあるでしょう。次回からは、そういった水虫対策をまとめていこうかと思いますので、お楽しみに。

>>次ページ 水虫にかかったら……市販薬より皮膚科へ

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