見る影もない凋落ぶり。参院選で惨敗「社民党」の役割は終わったのか

 

何事も軸が重要

社会党が凋落するきっかけは、94年の「自さ社連立政権」誕生だ。自民党と社会党の力が徐々に弱まり始めた際、「自民党」は生き残るために「社会党」を取り込み、さらにそこに「新党さきがけ」が合流し村山氏を党首にし村山政権を作った。一旦、権力の味を占めるが、ここで自分たちも権力をとれるという過信により、本来の社会党の本質を見失っていった

これらの過程の中で、護憲政党だったにもかかわらず自衛隊に対する憲法解釈の違う党と組んだことがその本質をさらに見失わせたのだろう。その後、96年に「社会党」から「社民党」に党名を変更。本来、この時、基礎理念が表わされている「社会党」という党名を踏襲すべきだったと思う。さらに、2000年代に入ると、社会主義で一本通っていた大物たちの世代交代が進み、さらにぶれが加速していったようにも思う。

今回の選挙においても、「民主党」は今年3月に党名を「民進党」に変え、参院選に臨み、敗れた。さきほど紹介したように民主と投票用紙に書いたものは無効となっている(※)。結局、市民をひきつける力というのが政党の一番の魅力だと思うが、その力をドンドン失っている。

※ 同日の番組内「現場にアタック」にて紹介

一時しのぎの投機

世界は大動乱で、イギリスのEU離脱、中東の内戦、中国の成長の鈍化といったように世界は大乱の時代に向かっている。日本も財政赤字、イノベーションの進行がみえない、格差拡大、少子高齢化などさまざまな問題を抱えている。その状況下で、株価が乱高下すると安全な日本株を購入する動きが出ている。その現象を日本は、なんとなく良いと思っているけれども、これは一時的なしのぎであって状況が悪化した途端に別に移動するということに気が付いていないように思う。

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