日本も中国に潰されるのか?世界中が巻き込まれる「負の連鎖」

 

中国もまた、南シナ海問題を巡るフィリピンの国際仲裁裁判所への提訴に対し、前政権で外交トップだった戴秉国(たいへいこく)・前国務委員が「仲裁裁判所の判決などただの紙くずだ」と判決前から批判して驚かせた。中国の立場を事前に鮮明したともいえるが、仲裁裁判所の判決は中国側の全面敗訴だった。中国政府要人やメディアは国を挙げて反発し南シナ海の領有権は昔から中国のものだったとキャンペーンを繰り返している。

ただ、中国は一方で国際的価値基準を尊重したいとも言ってきた。中国は太平洋進出に関しては一切妥協しない姿勢を示し続けているが、6月の中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の外相会議でも王毅外相が仲裁裁判所の判断は無視するとの根回しを行ない、カンボジア、タイ、ラオス、ブルネイなどが中国支援にまわりASEANの分断化が事実上明らかになっている。中国は今後も、同じ調子でアジアの分断化を図ってゆくつもりなのだろうか。しかし、カネと力づくで国を抑え込もうとしても、その試みはいずれ失敗しよう。

少なくとも2000年代までは自由な市場主義、各国の主権と人権の尊重、力の支配に対する批判、国際的平等などに対して共通の尊重があった。ところが、ここ1~2年でそうした常識規範が一挙に崩れてきたのではないか。どの国も自国優先主義になり他国との国際協調は二の次になってきた。それをあからさまにムキ出しているのが最近の中国の姿であるようにみえる。

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