現役医師が断言。「認知症」は良心的な考えや行動でリスクが下がる

 

良心的な考えと行動はアルツハイマー病の予防となる

では、アルツハイマー病の予防はどうでしょうか。この病気の予防について確立した方法はこれまで不明でしたが、最近になってさまざまな方法が、アルツハイマー病の予防に効果があることが確認されてきています。

これらは「大脳レジリエンス力」を保つ方法です。大脳レジリエンス力は認知的レジリエンス力とも呼ばれ、認知症の原因となる病的攻撃に対する大脳自身の防御力を意味しています。

この大脳レジリエンス力を向上させる方法にはどのようなものがあるでしょうか。意外に思われるかもしれませんが、地域住民や自然保護のためのボランティアなどの社会的のためになる活動を積極的に行うこと、実はこれが重要です。高齢者を対象とする研究で、スポーツクラブや勉強会、ボランティアなどの社会的活動を活発に行っている人では、脳由来神経栄養因子という大脳レジリエンス力を高める重要な物質の量が増えていることが示されました。良心的な考えや行動を行うと認知症の予防になることが分子レベルで示されているのです。

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