現役医師が断言。「認知症」は良心的な考えや行動でリスクが下がる

 

認知症にならない生活習慣

また、運動は高血圧と糖尿病の予防や治療でも重要ですが、アルツハイマー病の予防でも重要です。まず、運動は脳由来神経栄養因子を増やし大脳レジリエンス力を高めることがわかっています。

また、運動は血管内皮細胞成長因子を増やします。アルツハイマー病の原因の1つは、アミロイド様物質が大脳内の血管周囲に沈着して神経細胞への血液供給を遮断することです。この血管内皮細胞成長因子は、大脳内の血管成長をうながすことにより、アミロイド様物質の影響を抑えてくれるのです。

一方、脳によくない生活習慣を避けることも重要です。まずは、過剰なストレスと睡眠不足。これらは大脳レジリエンスにはよくありません。そして、長期大量の飲酒。飲酒量と脳の容積は負の相関があることがわかっています。

脳は使うほどよくなる、これはまた医学的真理でもあります。高齢となっても、新しいことを積極的に学んでいくと脳細胞によい刺激を与え、認知機能の維持につながります。医師で百寿者の日野原重明先生は、新しいことにチャレンジしていくことが脳を元気に保ちながら健康長寿を実現するのに最も重要であるとおっしゃっていましたね。

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