SFのような出来事が南九州で起きていました。脳脊髄炎に罹患した患者の脳の一部を調べたところ、今まで自然界では生きられないとされていた「古細菌」が発見された、というのです。無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』に、鹿児島大や京都大の研究グループが発表した研究結果が紹介されています。
脳脊髄炎は、第三の生物・古細菌による感染症
脳脊髄炎は物忘れや鬱などの認知症の症状を示しますが、その原因は患者さんの脳に、ウイルスや細菌とは異なる第三の生物として知られる「古細菌」が感染したためであることが分かりました。これは、鹿児島大や京都大のチームが米国神経学誌に発表したものです。
- 論文タイトル:
New type of encephalomyelitis responsive to trimethoprim/sulfamethoxazole treatment in Japan. - 医学誌名:Neurol Neuroimmunol Neuroinflamm. 2015 Aug 13;2(5):e143.doi: 10.1212/NXI.0000000000000143.
- 著者:Sakiyama Y 他
古細菌は火口や海底など特殊な環境にのみ存在し、我々の世界では生育できない生物です。そのため、病気の原因となるとは従来考えられていませんでした。ところが今回、脳脊髄炎が古細菌による感染症であると報告され、非常に注目されています。
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