元「お天気お姉さん」が嘆く、真の「健康」とは程遠い日本の現実

 

それが今の日本にできているか? というと、できていません。

一部の人たちだけが潤い、末端の労働者はどんどんと厳しい状況に追い込まれる。

これが日本の現実です。GDPがあがっただのさがったのと、一喜一憂しても誰も健康になりません。もっと足下を見つめ、「人」を中心に考える社会を作っていかないと。高すぎる壁を超えることなど、到底できません。

なぁんて話をすると、ものすごい壮大かつ切ない話になってしまうのですが、翻って自分の半径3メートルで「健康」を考えみると、私たちにもできることがある。

私はコメンテーターという役割で番組に出演します。そのときの共演者やスタッフが「私の意見」に耳を傾け、受け止めてくれるだけで元気がでます。

違う意見をぶつけてくる場合でも、正面から向き合ってくれると、「そっか。そういう考え方もあるよね」と、ちょっとだけ成長することができます。

たったひとりでもいいから「ありがとう」と感謝してくれる、しんどくなった時に「踏ん張れ!」と声をかけてくれたり、となりにソッと立ち止まってくれる心の距離感の近い人がいる。

こういった質のいい人間関係に身を置くことも、WHOが唱える「健康」なのです。

真の健康というのは、「前を向いて歩いて行こう!と思える心と社会を作ること。私はそう解釈しています。

image by: Shutterstock.com

 

500e5acda4aa5764a83c75427678598f_xsメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』

著者/河合 薫
米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
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