米国は本気で「鎖国」するつもりか? 孤立主義がもたらす世界の混乱

 

トランプ大統領の歴史的な意味

1989年のベルリンの壁崩壊と同じ程度の世界秩序変更が起きることになる。この1989年の世界秩序変更は共産主義の崩壊で、世界は資本主義だけになった。中国も市場社会主義と言ったが、国家資本主義である。社会主義としては格差が拡大した。

グローバル化で、新興国の国民は豊かになったが、先進国の労働者は相対的に貧しくなったので、この揺り戻しになる。消費者を増やして、より製品を買う人を増やすということと、コスト削減ができることで企業は、このようなグローバル化の行動をとった。

しかし、それを富者の資本主義として、一番最先端でその資本主義を求めてきた米国が、その資本主義を変更することになったのである。

平均的な国民の収入を確保できる資本主義になる。中産階級資本主義とでも言うのであろうか?

とうとう、日本が目指す資本主義に米国も近づいてきたことになる。

日本は世界第3位の経済大国ではあるが、富裕層が少ない。世界のトップ50人に金持ち数人しかランキングされてしない。このような資本主義が必要なのである。

もう1つが、米国の脱工業化が失敗したのである。知的産業を活性化するために世界から優秀な人を入れたが、プログラマーとしては、米国人よりインド人の方が優秀であり、米国人の職を奪われたのである。この見直しを行うようである。

金融業もバブルを作り、崩壊して大きな損害を国家に与えている。こちらも、民主党政権のような強い規制はないが、規制をするようである。

温暖化という旗印でエコ技術のイノベーションを企てるが、米国は脱工業化で基礎的な機械産業や部品産業がなくなっているので、後塵を拝してしまうことになる。このため温暖化対策を止めることにしたのである。

当分は、日本もエコ技術の技術開発を行い、石油や天然ガスに対応できる価格になったら、普及するほうが良いかもしれない。

イノベーションが次のフロンティアを広げる手段であるが、その手段から米国は退いたことになる。経済拡大の方法が戦争であるが、この準備を米国は行うとしている。軍事拡大をするとした。

print
いま読まれてます

  • 米国は本気で「鎖国」するつもりか? 孤立主義がもたらす世界の混乱
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け