間の悪い日露交渉に一方的に期待した「平和ボケ」日本の大誤算

putinabe
 

海外のメディアで報じられたニュースを解説する『心をつなぐ英会話メルマガ』では、アメリカ大統領選挙について解説しています。

今週のテーマは、「アメリカの次期政権が東アジアにもたらすもの」です。

【海外ニュース】

 

Obama warns Trump over Taiwan ties.

 

オバマはトランプの台湾との絆構築に警鐘
Taipei Timesより)

【ニュース解説】

アメリカの政治から目が離せません。

ここに至って、今回の大統領選挙でロシアがアメリカのネットシステムに侵入し、クリントン候補に不利なように世論を操作したとホワイトハウスが発表したのです。しかもトランプ次期大統領がこの事件に関わっていたという報道が世論に大きなインパクトを与えています。

通常、ホワイトハウスを退く大統領は、業務の引き継ぎに努めながら、静かに残りの時間を過ごすのが習わしです。しかし、オバマ大統領はそんな慣例を破って、あえてロシアの関与を強く非難し、トランプ氏の関与をも示唆しました。今回の選挙の結果にどれだけ社会が揺れ、異色の大統領を迎えるアメリカ人の多くがそれを深刻に捉えているかがうかがえます。

日本も間が悪いというしかありません。ハッキングを指示した張本人だと強く批判されているプーチン大統領は、そんな衝撃的なニュースが世界を駆け巡ったときに日本にきていました。日本では北方領土のニュース一色で、プーチン大統領がおかれていたストレスには全く目を向けていませんでした。

実は、今回の大統領選挙の結果は世界的なインパクトを生みました。もちろん極東地域も例外ではないのです。いわゆる「平和ボケ」した日本人には実感がないかもしれません。しかし、日本の周辺には、極東の置かれているデリケートな状況が今回のアメリカでの政権交代でどうなるのか、大きな懸念となっています。

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