白バイ隊員が明かす、違反ドライバーとの間にある「1分間の駆け引き」

 

Sさん「いや、吉田みたいな面倒くさいドライバーも存在しているので、スピード違反自体を認めないケースもある。そうなると厄介になって、ここからドライバー側と駆け引きが生じてくるんだよな。こちらは29キロオーバーで計測したデータでドライバーを呼び止める。一方、呼び止められたドライバーは30キロオーバーで走行していたことを最初から認識しているもんだから、ドライバーとのファーストコンタクトが重要になる」

吉田「意味が全然わかんないです。そもそもスピード違反を認めないだけならば分かるんですが、ドライバーを呼び止めた時の最初の会話が重要になる……ってことなんですか?」

Sさん「そう。呼び止めた際に面倒くさい雰囲気のドライバーかそうじゃないかを見極めるのも重要で、言い争いにでもなった時が最大の駆け引きになるんだよ。具体的に言うと、言い争ってしまい、ドライバー側がブチ切れて”赤キップでも何でもいいから切れよ!”みたいに言われる。が、こちらは最初から29キロオーバーの計測データを取っているんで今更赤キップな30キロオーバーで検挙なんか出来るわけがない。賢いドライバーは29キロオーバーの計測データで検挙しようとする警官をけん制するべく、”赤キップでいいからオマケしないでいいからと言ってこられたら王手をかけられたと思っていい。実際にドライバーが出していた最高速度の計測データを取ってないから裁判まで発展すると余計にややこしくなる。さらに警官が速度をオマケしていることが公の場で発表されるとその警官の過去に検挙してきた違反者の記録まで疑いがかかり増々ややこしくなるんだよ」

吉田「確かに駆け引きが生じてますね。善意で速度超過をオマケしてやろうという恩恵を無視された挙句、その警官側の過去の行いまで疑惑を抱かれたらたまったもんじゃないですよ。そういうドライバーにはどう対応対処するんですか?」

次回へ続く

image by: Redakie / Shutterstock.com

 

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著者/吉田武
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