果たして、ニトリに死角はあるのか?
今のところ、ニトリに死角は見当たりません。ただ、今後のリスク要因としては、一般的には日本経済の低迷による売上減少や円安によるコスト増加などが考えられるでしょう。
また、一つ気掛かりなのが、全世界で3兆5,000億円の売り上げを誇るIKEAの動向です。IKEAは日本市場では、まだまだニトリほどの存在感を発揮するまでには至っていませんが、本気を出して日本市場を攻略すべく総力を注ぎ込んでくるなら、いかにニトリが日本市場では圧倒的にリーダーだとしても、全社的に見ればニトリを大幅に上回る経営資源を有しているIKEAが凌駕することも考えられなくはありません。
ウォルマートが日本でうまくいかなかったように、日本市場は特殊な面がありますが、今後もニトリはIKEAが日本市場に多大な経営資源を投入し、攻略しようと思わせないくらいに圧倒的な勝利を収め続ける必要がありそうです。
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