やっぱり1位はあの作品。「映画野郎」が選ぶ2016年ベストテン!

 

2016年「映画野郎ベストテン」結果について語ります!! 

じょ~い小川(以下、小川):新年、明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!

KANTO:ジャンル映画ファンのみなさん。今年もよろしくお願いします。

原口一也(以下、原口):2017年も映画野郎をよろしくお願いします! 新年開けたら恒例のベストテン発表ということで。

小川:今回のシネトークでは毎年新春恒例となりました、映画野郎ベストテンの結果についてあれこれ語りたいと思います! 早速見てみますと、今回は特に3位以下で「映画野郎」らしさを発揮出来たんじゃないですかね?

KANTO:チョット待ち! 1位の『シン・ゴジラ』も、メチャメチャ映画野郎寄りの超大作じゃないですか。

小川:あ、そうでしたね。

原口:日本が誇るゆる……くないキャラ、ゴジラが堂々の1位ですよ。そして今年もなかなか映画野郎っぽいラインナップになった……のかな? 僕の事前のベストテン予想は『シン・ゴジラ』は鉄板の1位で、まあ『ヘイトフル・エイト』『デッドプール』あたりは10位内に入ってくるとは思っていたけど、他のラインナップはなかなか意外なところも。ブラックコメディ系がけっこう入ってきましたね

KANTO:今回はとりわけジャンル映画にこだわってランキングしました。まあ、世間で話題のアニメ作品は個人的には普通だったのでランク外でしたが。自分の1位と2位を他のレビュアーがあまり推してなかったのがチョット残念。

小川:ボクは今回ベスト30でやりました。我ながらやりがいがありましたね。さて、集計はいつもながら原口さんの担当だったですが、今回の途中経過としてはどうでしたか?

原口今回はスリリングでしたよ! 1位の『シン・ゴジラ』と2位の『この世界の片隅に』のデッドヒートで、最後に何とかシン・ゴジラが逃げ切った形。前年は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、14年は『ゴーン・ガール』のぶっちぎりだったのに比べると、かなり面白い経過でした。16年はこの2強の1年だったのかと。

小川:世の中的にはこの2強に『君の名は。』と『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』がギリギリで来たんじゃないかな、と。まあ、「映画野郎」としては流石に『君の名は。』はなかったね。

KANTO:興行成績はいかにも流行りの映画ですと言った印象で、数年後には風化しそうな作品ですよね。

小川:そこは今も昔も変わらないっすね。通常運転ですな。

原口:それで1位の『シン・ゴジラ』を語る前に、この「映画野郎」のベストテン投票に『この世界の片隅に』をこれだけ平気でランク上位に入れてくる人が多かったのはどういうことか、ということに言及したい。ぶっちゃけ、これは映画野郎にふさわしいのか? つい先日、「キネマ旬報ベストテン」が発表されたけど、ウチはキネ旬じゃないんだから。正直、集計しながら『この世界…が1位だったらどうしようと思ってましたよ。

小川:それはアンチ『この世界…』のボクとしてはキネ旬ならともかく「映画野郎」に限っては……と思いましたけど、要は、『シン・ゴジラ』と『この世界…』が2016年の映画界のファンダメンタルですかね。最低限、これだけは観てるぞっていうね。

KANTO:『この世界…』は、いわゆるエッセイのような原作漫画をアニメ化した作品ですが、連続テレビ小説みたいなストーリーで全然グッとこなかったなあ。のほほんとしたヒロインがどうにも共感できない。でも、世間的には受け入れられているんですね。

原口:ヒロインものを入れちゃいけないってことはないし、ジャンルでみたら「戦争映画」でもあって反戦メッセージも含んでいるから、入れてオッケーでしょ、という考えもあるかとは思うんだけど……ヒロインが何も戦ってないじゃん! ただ戦争に巻き込まれた女性のヒューマン・ドラマなわけで。感動的で世間的に受け入れられているのはわかるけど、男目線の映画を愛する映画野郎としては守備範囲外の内容だと思うし、そもそも「面白かった映画」を選んでほしいというアンケートだし。

小川:まあ、ここで『この世界…』の話したらキリがないっすよ。あの映画、当時の日本語とか日本人の価値観とか感覚的に色々おかしいから。そこン所、あの時代の日本映画を観て大研究中なんですよね。

KANTO:決して出来が悪い映画じゃないんですよ。むしろアニメとしての表現力に優れているし、観るべき価値もある。でも、どうしても肌に合わない。良い映画でしょ? というイイ子ちゃんメッセージを感じ取ってどうにも居心地悪いんですよ。

小川:そうですね。文部科学省特別認定の作品なんかいらないね。ゴミ箱に捨てましょう。

原口:「良い映画」を選んでほしいワケじゃない。ここの3人は全員『この世界…』を見ているのに、ベストテンに入れてないのもあって、どうしても『この世界…』に厳しくなるね。こんな調子じゃまたTwitterとかで炎上しちゃうかな。

小川:まあ、仕方ないね。

KANTO:原作漫画はとても良かったけど、このテーマなら2時間ほどのアニメ映画にするよりもテレビアニメシリーズにして、ジックリ作った方が良かったんじゃないかな。まあ、世の中が好きな傾向ということで納得はしました。

原口:それでも、『この世界…』を選んだ選者の方が「面白かった」と思ったのなら、それは尊重しましょう。

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