恒久化支持する世論への配慮
【東京】は1面トップに加え、2面の解説記事「核心」、5面社説に7面詳報。見出しを抜き出す。
- 「一代限り」色濃く
- 天皇退位 有識者会議が論点整理
- 「恒久化」の課題列挙
- 特別法の流れ変わらず
- 退位「一代限り」色濃く
- 国会に議論ゆだねる
- 有識者意見は両論併記
- 国民的議論に深めよ(社説)
uttiiの眼
「結論ありき」という表現を使わなかった《東京》だが、1面記事に付けられた関口克己記者による「解説」では、「特別法という流れは既定路線」と断じている。退位の恒久化は、一定の要件化が難しい上、議論が女性・女系天皇を含む大きな見直しにつながりかねないため、政府は最初から慎重だったのだという。
しかし、国会審議を待たずに「特別法での対応」を打ち出してしまった有識者会議に対する与野党からの反発を受け、明確な方向性を打ち出すことを控えたとの理解は、他紙と同様のもの。さらに、「核心」では、国会への配慮に加えて、恒久制度化を支持する世論への配慮という点も数え上げている。
今回の論点整理に「明確な方向性」がなくとも、比重は明らかに「一代限りの退位を認める特別法」に傾いているので、これを元に政府が法案を準備する上で支障がなければ、有識者会議としては責めをはたしたということになるのだろう。国会での議論を通じて、野党は、恒久制度化に向かう「芽」を残すことができるのだろうか。
あとがき
以上、いかがでしたでしょうか。国会が開かれているのに、天皇の退位を巡る法案はまだ形を与えられていません。「共謀罪」に関わる法案も、まだです。なんだか妙な国会になっています。
image by: 首相官邸