有名建築家が設計した、大阪の奇抜すぎる「ゴミ処理場」

2017.06.24
 

24時間365日、大阪市民の生活を守るごみ処理施設

この舞洲工場では、大きく2種類のごみ処理施設が用意されています。

一つは、可燃ごみを燃やす「焼却設備」と、もう一つは、破砕機で粗大ごみを処理する「粗大ごみ処理設備」です。

焼却施設の処理能力は1日で900トンとのこと。ひとりが1日に出すごみの量が平均1キロということなので、ここでは、1日に90万人分ものごみを処理している計算になります。

舞洲工場では約100名の従業員の皆さんが日夜働いている

毎日ごみ収集車によって持ち込まれるごみ。市が運営している収集車だけでなく、一般の業者による持ち込みも多い

可燃ごみをごみピットから焼却炉へと移動するクレーンの操作室

直径6.3mにもなるクレーンが一度に掴めるごみの量はなんと収集車6台分

焼却炉では、中を覗くことはできませんが、1,000度もの温度でごみが焼却されているそうです。そして、単に燃やしているだけではなく、エコロジーの観点から、焼却により発生する蒸気を利用し工場内で必要な電力をまかなえるように蒸気タービン発電機が採用されています

また、有害となる燃焼ガスは、調温塔で降温された後、ろ過式集じん器とガス洗浄塔などを通過し、きれいな排気ガスとして煙突から大気に放出されています。

焼却されたごみは約1/20もの容積の焼却灰になり、この灰は埋立地に使われる

約1時間半の工場見学を終えて、まさに舞洲工場は、フンデルトヴァッサー氏が目指した、技術・エコロジー・芸術の融和を体現しているごみ処理施設でした。

普段の生活で何気なく捨てているごみですが、このように人々の手や技術によって、環境へ配慮されながら処理されていることに、あらためて気づくことができました。

ちなみに、フンデルトヴァッサー氏のファンも多く訪れるというこの舞洲工場は、海外からの訪問者も多く、2001年の稼働開始以降、2014年に工場見学者数が合計20万人を突破したそうです。これからも、一味違った大阪の名所として人気スポットになりそうですね。

舞洲工場の全体像を見渡せる模型

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ごみ収集車もけっこう派手!

大阪にお住いの皆さんもぜひ一度、舞洲工場へ見学に行かれてはいかがですか。間近で見る圧倒的な存在感の外観に驚くことはもちろん、工場内も、スタッフの方が親切丁寧に案内してくださるので、楽しく新たな発見や気づきに出会うことができると思います。

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大阪市環境局・舞洲工場
住所 :大阪府大阪市此花区北港白津1-2-48
電話 :06-6463-4153
時間 :工場見学は、10時・13時・15時から約1時間半(10日前までに要予約)
休業日:日曜、祝日、点検期間
入場料:無料
公式サイト

※この記事はジモトのココロに掲載された記事です(2017年3月1日)

プロフィール / バンビー
大阪・北摂生まれの兵庫県宝塚在住。阪急電車で移動し、おもに京阪神が行動範囲です。趣味はトライアスロンとカメラ。
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