米中関係は、さらに悪化する
この事態を受けて、アメリカはどうするのでしょうか? 一つは、これまで通り「中国への圧力を強める」こと。これは何でしょうか?
北朝鮮貿易の90%は、対中国である。だから、中国が北朝鮮との貿易をやめれば、金正恩体制は、短期間で崩壊してしまう。それを知っているトランプは、「中国がやってくれ!」というのです。
ところが、中国は、金正恩体制を維持したい。なぜ? まず、金正恩が核を持っていても、その標的は、日本、アメリカ、韓国です。だから、中国の脅威ではない。
もう一つ、中国にとって最大の仮想敵はアメリカ。クレイジーな金正恩の北朝鮮は、中国にとっての「緩衝国家」になっている。つまり、「アメリカの中国侵略を食い止める役割を果たしている」。
というわけで、習近平。トランプに言われたら、「やります!」と言いますが、本気で北朝鮮を崩壊に追い込むはずがない。それで、トランプは、「習の野郎にダマされた!」と激怒している。そして、「中国にさまざまな圧力をかけている」という話をしました(まだの方は、「中国にダマされた…ようやく気づいたトランプ大統領『怒りの逆襲』」をご一読ください)。
これから、トランプ・アメリカは、ますます中国への圧力を強めていくことでしょう。