日頃アートに触れる機会がありますか? アートと一口に言っても、写真やペイント、彫刻など、実に様々なアートの形があり、古典派やコンテンポラリなど、その作風も数え切れないほど存在しています。日々世界中のアーティストによって斬新なアートが生まれては、私たちを驚かせてくれていますが、今回ご紹介するのは、なんと食べ物を使ったアート。世界的に活躍していた女性モデルが手がけるアート作品、一体どんな世界が展開されているのでしょうか。著名なイタリア人画家のアルチンボルドを模倣したアートで話題を呼んでいます。
ポーランド出身の女性アーティストが生み出す「フードアート」
世界的に有名なファッション雑誌Vogueをはじめ、ディオールやヴェルサーチ、ヴァレンティノといった数多くのブランドでモデルとして活躍したのが、今回紹介する「フードアート」を生み出したアンナ(Anna Tokarska)さん。
image by: 公式サイト
ポーランド出身の彼女は、10年以上にも及ぶモデル業を経てアーティストへ転身したという異色の経歴の持ち主。
約1ヶ月の期間をかけて作られたという全8枚の本作は、16世紀に活躍し、「シュールレアリズム(超現実主義)の先駆者」と称されたイタリアの画家、アルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo)の作品からインスピレーションを得たものだそう。
多様な野菜やフルーツを使って作られたこれらの作品は、構成段階から撮影に至るまで、約250時間の製作期間を要したそうです。
サイズは約50-80cmで、接着剤を使わずに台紙に取り付けられ、それを撮影したものは、ハーネミューレフォトペーパーラグと呼ばれる特殊なペーパーに映し出されます。
なにせいろんな形をした野菜や果物がアンバランスに組み合わせられているわけですから、実にデリケートな作業であることが想像できますね。